デグーに毎日ペレットをあげていて、なぜか突然食べなくなる……。
「いやこないだまで大喜びで食べてましたやーん」、こんな経験がある飼い主さんは多いと思います。
デグーの主食は牧草ですが、ペレットである程度の栄養を補うことで健康を手助けすることができます。食べてもらいたいですよねえ。
本記事では、デグーがペレットを食べなくなる原因を深刻度順に紹介、さらに飽きてしまったペレットをもう一度食べさせるためのステップを解説していきます!
自分の忘備録を兼ねて書いていこうと思いますので、同じように悩まれている飼い主さんは「ふーん」という気持ちで読んでいただけると幸いです。
あんなに好きだったペレット飽きたんですか・・
【デグー ペレット 飽きる】で検索すると、悩み事がザクザクでてきます。ペレットを急に食べなくなってしまうと体重の減少や病気が心配ですし、買いだめしたペレットだってもったいない……!
我が家でも、成長期を過ぎたデグーはペレットを偏食しがちです。
ペレットにありがたみを感じていないというか、「これを食べなくても何かしら出てくるだろ」みたいな、よこしまな考えが透けて見えることもしばしば。
なぜデグーは突然ペレットを食べなくなっちゃうのでしょうか。
デグーがペレットを食べなくなる原因とは
デグーがペレットを食べなくなる理由に考えられる要因を深刻度で分けてまとめてみました。
深刻な順に紹介していきますので、おうちのデグーに当てはまらないか確認してみてくださいね!
ペレットを食べない深刻な理由2つ
“病院行かなきゃ案件”、深刻な要因から紹介していきます。
食欲不振だけでなく、さらに心配な症状があるかどうかをチェックしましょう。
日頃元気なうちからデグーを病院に連れて行くシミュレーションしておくと、いざというときの焦りが軽減されますよ……!
消化器系など内臓の病気
デグーにとって、一度口に入れたものを外に出す動作は難易度が高いのだそうです。
糸くずやプラスチックなどを誤飲してしまった場合、腸に詰まってしまっていることがあります。誤飲以外にも、消化器系の病気や腫瘍の圧迫などが原因で食欲が落ちている可能性もあります。
病気の場合、ペレットだけでなくチモシーやおやつも食べなくなっているはず。誤飲だとしても緊急事態です。何も食べない場合は大至急、病院に行きましょう。
ちなみに我が家では、充電ケーブルがデグーに大人気!(…)
目を盗んで食べられてしまうことがあるのですが「よく噛みな!」と叱って様子を見ています。
よーく咀嚼できていればセーフ……という感覚です。詰まらなければOK、我が家ではね。
▷病院?様子見?デグーが事故に遭った時の対処法を考える【誤飲・感電・落下・踏んじゃった】
歯のトラブル
デグーの食欲不振の原因で多いのが、不正咬合と呼ばれる歯のトラブルです。
歯の伸び方、噛み合わせが悪くなるとペレットが食べられなくなることがあります。歯を外から見たときにわからなくても、歯が内側につまり鼻の方向に異常に伸びていることもあるので要注意。
不正咬合のデグーは、鼻や目、呼吸に異常がみられることがあります。
例えばペレットの食欲不振の他にも、変なくしゃみやしゃっくりを頻繁にしているとか。
謎の呼吸音がしたり、鼻水や涙がいつも出ているなど……。歯根の異常が周りの器官にも悪影響を及ぼしているかも知れません。
▷デグーの“不正咬合”とは?原因と治療、おうちでできるチェック・予防策を解説
- 「いつもの偏食と違う」と感じたら、注意して見てあげる。
- 食べないのは本当にペレットだけ?
- 不思議なくしゃみやしっくりを頻発していない?
- 胴のあたりがゲソっと痩せてくるのも要注意
ペレットを食べないあまり深刻ではない理由2つ
続いて紹介するのは、生理現象的な理由2つです。
ちょっとかわいそうだけど仕方がない食欲不振の原因をまとめました。
理由がわかれば、飼い主もサポートすることができるようになりますもんね!
あてはまる状態があるかどうか、チェックしてみてください……!
ペレットの量、固さが年齢的にキツい
デグーは3~4歳くらいになると、老化で食が細くなってくる子もいます。
または、歯が弱ってきて噛むのが大変だったりすることも。4歳くらいだと見た目はまだ若々しいので「病気?」と心配になりますが、普通に老いていているパターンもあります。
我が家の始祖デグー・7歳は、ペレットを食べるときに後ろ足で立つのがめんどくさいようです。噛むのも大変だし、両手で持って食べるのも億劫、みたいな。
いつも「今渡されたこれは、後ろ足で立つレベルのペレットかどうか」を瞬時に判断している感があります。
ペレットをあまり食べない高齢デグーには、食べやすいようにやわらかめのペレットや、片手で持ちやすい形状のペレットを試してみるのがおすすめです。
成長期ではありませんから、無理に食べさせなくても大丈夫なこともあります。
▷高齢デグーとの過ごし方。加齢で起きるデグーの変化と寿命までの介護
高齢デグーの体重がガクンと落ちていないか、元気そうにしているかを日々観察してあげましょう。
デグーは発情期に食欲がなくなる
発情期の最中は、ほとんどのデグーが食欲落ちます。
オスの方が顕著ですが、メスにも発情期はあります。我が家のデグーは発情期を迎えると、落ち着きがなくなり、ペレットを捨てるようになり、オスはキンタマをパンパンに腫らしてさめざめと鳴きます。
見ていてかわいそうになりますが、本人が克服するしかありません。
飼い主にできることといえば、ペレットの他に栄養補給ができるサブフード“タンポポの葉”や“大麦”を、たまにあげつつ様子を見ることくらい。
発情期は1ヶ月くらい続くこともありますね……。
発情期や老年期の栄養サポートおやつ!
- 固いペレットはシニアデグーにとっては難関かも
- 発情期かどうか確認。イライラしていないか?キンタマチェック
ペレットを食べない、でも工夫次第でなんとかなりそうな要因
2度の出産で、我が家にはマックス16匹のデグーが暮らしていた時期もありました。大量のデグーと接すると、食べない理由が必ずしも体調によるものとは限らないことに気がつきました。
人間でもそうですよね。食べない=体調が悪い、とは必ずしも結びつきません。
個人 個デグーによって「ペレットを食べたくない理由」が無限にあるとしたら……。ヒエッ
デグー「単純にペレットがまずい」
「これ全然おいしくないです!」というパターン。
個々で好きな食べ物が違いますし、ペレットが口に合わないということもあるのです。
特に甘さがないペレットは、美味しくないジャッジを下されやすい傾向にあります。デグーは頭がいいので、嗜好性の高いものを頻繁にあげていると、次第にペレットと比較するようになります。
「これじゃなくて、あの甘いやつくれよ!」みたいな、わがまま偏食も大いにあり得ますよ!
もしペレットを選り好みしているようなら、嗜好性の高いおやつばかりあげていないか見直してみましょう。
もし心当たりがあるようなら、一旦美味しいおやつは封印してみましょうか……!
デグー「ペレットが湿気ってるぞ!」
梅雨の時期など、ペレットの保存状態がよくないパターン。
湿気たペレットはデグーにかなり不人気です。開封したてのペレットと、開封後時間の経ったペレットを一緒に差し出すと、ほとんどのデグーが新鮮な方を選びますよ。侮れない……。
ペレットは密封できる袋や瓶に入れて保管し、食品用の乾燥剤もプラスで入れてあげるのがオススメです。
▷デグーのための湿度対策!デグーが湿気ると起きるトラブルと除湿対策まとめ
デグー「別にお腹空いてないです」
飼い主とデグーのあいだに、食事の適正量のミスマッチが発生していることもあります。デグーがペレットを食べるほどお腹が空いていない場合ですね。
少食な子もいますし、特にチモシーをよく食べる牧草派のデグーは、少しのペレットでも案外満足していることがあります。
デグーにとって、ペレットはサブメニュー。牧草が主食です。
体重が適正であれば、無理に巷で言われている“適正量”のペレットを食べさせる必要はないのかな……と感じます。
「この子は草派なのね」というデグーは我が家にも何匹かいます。
他の子のように、ワアア!っとペレットに向かっていかないのでたまに不安になりますが、体重はしっかりあって顔もパンパンなのでオッケーです。
▷デグーペレットの適正量は体重の5%って信じていいの?悩める飼い主さん集合
デグー「イラついてペレットどころじゃない」
我が家のデグーを振り返ると、圧倒的に多かったのがこの理由。
何か気に入らないことがあって食事どころではないパターン。本人はどういうつもりなのか分かりませんが、ストレスの原因が取り除ければしれっと食欲が戻るんですよ……。
デグーのストレスについては別記事で詳しく書いています。
しかし、これは筆者が食欲不振とストレスを無理矢理ひも付けているだけかもしれないのですよね。あくまで個人の意見というやつ。
“デグーのストレス”と聞いて胸騒ぎを覚える飼い主さんは「ふーん」と、ぜひ参考程度にしていただければ幸いなのです……!
▷デグーにとって“ストレスの原因”とは?飼育環境からストレスフリーを目指そう
- ペレットが口に合わないこともある
- 美味しいおやつをあげすぎてグルメになってしまっていない?
- ペレットの保存環境を見直し!
- デグーによって適性ペレット量は結構変わる。草派?体重はどう?
- ストレスの原因がケージのそばにないかを確認しよう!
デグーに喝!ペレットに飽きたら試してほしいテクニック集
デグーがペレットを食べなくなる原因を、病的なものから環境・ストレス由来まで、ひとつずつ考えてきました。
……まだ食べない?
病気でもない? あ〜……それは、たぶんペレットに飽きていますね……!
“ペレットのローテーション”はデグ飼いの嗜み
突然ですが、ペレットローテーション、してますか?
お気に入りのペレットでも、365日それ!だと流石に食べなくなってきます。ものすごく明太子が好きでも、毎日はキツイのと同じですね。
デグーはペレットに一旦飽きると、しばらく食べなくなって厄介です。
そこで、我が家では2〜3種類のペレットを常備して、ランダムにあげるようにしています。
偏食を防げるし、飽きも来ないのでおすすめですよ!
▷デグーペレット10種類を徹底比較!基本の選び方も解説!
ペレットを“半分に割って”あげる
ペレットってスティック状になっているじゃないですか。
それを半分に折って、割った側のほうをデグーに向けて渡してみてください。
ペレットの芳醇な香りに負けて、食べ始めるデグーが結構います!あと、歯が引っかかるので噛みやすくなるようです。
我が家では、割ったペレットの趣を知ってしまったデグーが「俺は割ったペレットでなければ食わん」という状態になってしまい、しばらく地味に面倒でした。
でも、高齢デグーのサポートに効果的でしたよ!お試しあれ!
ペレット“レンチンの儀”
割ってもペレットを食べない困ったデグーには、ペレットレンチンの儀をお試しください。
ペレットの湿気を電子レンジで飛ばす方法なのです。
レンジ皿にクッキングシートを敷いて(皿でもOK)、ペレットを重ならないように敷き詰めます。ラップはせずに、500W20秒くらいから様子を見つつペレットをレンチンしてみましょう。
あんまりやりすぎると中心が焦げるので1分以降は要注意です。
レンチンできたら、そのままレンジの扉を開けて皿の上で冷まします。ウマそうな匂いがしますが、熱々はあげちゃダメですよ!w
冷めると水分が飛んでカリッとなっているはずです。
香りも復活。梅雨の時期には特にオススメです!
“お気に入りの場所”で手渡し
デグーのお気に入りの場所ってあると思います。
部屋んぽ中に、お気に入りの場所でペレットを手渡すようにするのも効果的。「まあせっかくもらったしな」みたいな感じで、ノリで食べてくれることが結構あります。
手渡しはケージ内でも結構効く手段です。
ケージ内にペレットをザラザラっと置くよりも、手渡してみましょう!
1個食べ終わったら、はい次。というふうに渡すと、デグーもやりとりを面白がって結構食べてくれたりします。
“飼い主と一緒に”ごはんを食べる
これに気付いたときは、かなり興奮しました。
デグーは群れで生活する動物です。多頭飼いケージを見ていると、ご飯も仲間と一緒のタイミングで食べていることが多いのですよ。
「仲間が食べているとつられて食べる」もしくは「仲間が食べているから安全な状態!」と認識してご飯を食べるのかな、と思います。
デグーは自然界では捕食対象。つまり、安心してご飯を食べられる環境=仲間がご飯を食べている環境なのではないでしょうか。
みんなで食べると美味しいねって、可愛いですね。
我が家の単頭飼いのデグーは、飼い主が何か食べ始めると自分もどこかから貯金のペレットを持ち出して、こっちを向いて食べます。
これに気付いてからは「デグーの食欲が落ちてきたな」と思ったら、なるべくデグーの前でご飯を食べるようにしています。
「ペレット食べない」は、病気でなければ気楽にいこう
デグーは牧草と水で十分生きていける生態ですから、ペレットを無理に食べさせる必要はないと思います。
栄養は取らせたいけれど、乾燥野菜や大麦などのおやつから摂取することもできないことはないですからね。
デグーに病気がないのであれば、ペレットをあまり食べてくれないことはそこまで気にしなくてもいいのではないかな〜と思います。
ただ、「お気に入りのペレットを見つけてあげたい」という飼い主さん。デグーのペレット選びがラビリンスだよ、という飼い主さんは
デグペレに含まれている甘味料について解説した記事もよかったら参考にしてください……!
デグーの寿命は5〜8年。小動物にしては結構生きますよね。
まあ、それだけ生きてりゃ食べたくない時期もある!ペレットに飽きることもあるよな!