デグーの体重測定は成体の場合そこまで頻繁にする必要はありませんが、定期的に行うことで健康のバロメーターになります。
表立った不調が目立ちにくいデグーですから、体重から体調の変化を察知してあげたいですよね。
我が家のデグーはみんな成体なので月に1回程度ですが、体重測定大会をしています。(全デグー300gを超えていますw)
本記事では、デグーの体重測定の方法、体重の解釈、体重が減っていた場合に考えられる要因について解説していきます!
デグーの体重の測り方 3ステップ
「デグーの体重ってどうやって測るの?」という方のために、まずはデグーの体重を測る方法について簡単にお伝えしていきます。
成体デグーの体重範囲は「180〜350g」。数年前は「170〜300g」と言われていました。
多くのデグ飼いさんは“キッチンスケール”を利用してデグーの体重を測っています。我が家もそう。
しかし以前、知り合いのデグ飼いさんが、「小数点まで測れる体重計にデグーを抱っこして乗って、自分の体重をマイナスする」という方法で測っていると教えてくれました。
そういう方法もあるのか!なんか想像したら可愛いですよね!自分の体重も分かっちゃうけど……!
1.デグーがおなかパンパンの時は避けよう
デグーは体に似合わず結構な量のチモシーを食べたり、水を一気に飲んだりしますよね。
体重測定の直前に何を食べたかによって5g前後程度の誤差は出るものと考えましょう。
スケールもそこまで細かく測れるものを用意する必要はなく、小麦粉が測れるものであれば十分です。
ただ、デグーがおなかパンパンの時やおなかペコペコな時など、あまりにも極端な状態で測るとデータが取りにくくなりますから「朝ごはんをあげる前に測る」とか「夜におやつをあげてから測る」とか、何となく毎回同じタイミングで測ってあげるといいと思います。
2.キッチンスケールを用意しよう
我が家はデグーと人の境が麻痺して曖昧になっており、デグーのうんちがチョコベビーに見えるくらいの衛生意識の状態です。
そのため思いっきり人間の食材を測るスケールでデグーを測っているのですが、気になる方は別でデグー用を購入するのが無難。
うっかり人間の食材がスケールに付着しているとデグーが食べてしまうことがありますから、本当は別にしたほうがいいのでしょうね(遠い目)。
3.なかなか乗らないデグーはビンと一緒に
スケールの上におやつを置いたり、おやつで釣ってスケールの上に誘導してあげるスタイルでデグーを導くと比較的すんなりスケールに乗ってもらえます。
乗ってからもしばらくはステイしていてもらわないと体重が測れないので、餌も何もなしだと至難の業になってしまうはず。
もし、重めのおやつ(ベジドロなど)で釣ってしまった場合は、後からベジドロの重さをマイナスすればOKです。
「全然じっとしていてくれない!」という場合は、砂浴びの瓶ごと測るのがおすすめ。
先に砂を入れた瓶をスケールに乗せて電源を入れメモリをゼロにしてから、デグーを瓶に回収してまたスケールに乗せれば測定完了です。
「時間がないからさっさと測りたい」というときにも便利な方法なので、我が家ではもっぱらこれです。
デグーの体重測定で見るべき、重さより“変動”
デグーの体重は、「前回より増えたか減ったか」「何グラムの変動があったか」など“変動”に注意を向けることが必要です。
特殊なグラフを作る必要はなく、「デグーの名前」「日付」「体重」がわかるようにメモを取っておけば十分。
1歳くらいまでは成長期で体重が増え続けるので、この間に体重がきちんと増えているかをこまめに確認してあげるのはとても大事です。
通常2歳以降は体重が安定してきますから、「やたら増える」とか「やたら減る」といった不安な変化を見逃さないためにも月に一度は体重を測ってあげるのがいいでしょう。
300gを超えたらダイエットしないとダメ?
体重のあるデグー=糖尿病の危険という認識から、「デグーが300gを超えたらダイエットさせましょう」というのが過去の通説だったような気がします。
筆者はもう気にしていなくて最近の一般説を知らないのですが、今でも300g=ダイエットなのかな。
なぜ気にしなくなったかというと、みんな300gを超えていて、ペレットを減らしたところで全く痩せないからw
我が家の始祖デグーは1歳になったあたりで300gを突破し、マックスで350gまで増えました。
当時は「やばい!痩せさせなきゃ」とダイエットを敢行しましたが、全っ然痩せないw
体が「これでいいのだ」と言っているかの如く全く体重が減りませんでした。
始祖デグーは現在7歳ですが、今の体重は298g。7年間で一度も体調を崩したことがありません。
これは筆者が思っただけのことなのですが、デグーって老年期に入ると「いかに体重を維持するか」というフェーズに入るじゃないですか。
食べられるものをできるだけ食べて、これ以上痩せないように……って。
そこで、デグーの体重って老後の貯金なんじゃないかなって思うんですよね。
始祖デグーは全盛期から50g減っていますが、まだ300g近く残っていて(w)毛艶も良い……。頭や足が大きいデグーは骨格的に「もともと大型」ということも考えられます。
もちろん意図的に太らせるのは病気につながる危険な行為ですが、元気そうであれば無理に痩せさせることはないのではないかな〜と個人的には思うのです。
とはいえ、急にデグーの体重が増えたときには「腫瘍」や「浮腫」の可能性もあります。
じわじわデブっているだけなのか、急な変化なのか……、体重の変動記録をしっかりつけることでヒントを得やすくなります。
デグーの体重が急減したら注意!
デグーの体重の変動で最も気をつけるべきなのは、「急な減少」です。
特に、成長期なのに体重が減っていたり、老年期のデグーの体重がガクンと落ちたりしたときに、警戒すべき変化が起きている可能性が高いのです。
デグーの敵である糖尿病も、実は悪化すると体重減少の症状が見られるのです……!
デグーの体重が減った!考えられる原因は
先にお伝えした「糖尿病の悪化」以外にも、デグーの体重が減る原因はたくさんあります。
状況によっては病院に行くべき症状もあるので、急な変化の際は「なぜ体重が減ったのか」理由をきちんと突き止めて慎重な判断をしてあげなければなりません。
体調の変化による体重減少
デグーが食べているのに痩せてきた場合、代謝機能が低下して栄養をうまく吸収できていない可能性もあります。
また、消化器系がうまく機能していなくても体重は減ることがありますから、軟便が出ていないかをチェックしましょう。
「食べてるのに減っていく……」というのはどこか機能がうまく行っていないサインです。
焦ってカロリーの高い餌を与える前に、病院で原因を見つけてもらうのが安心です。
食欲の減退による体重減少
デグーに食欲がなくて痩せていく場合、食欲減退の理由を突き止める必要があります。
軽いものだと、発情期のストレスや餌が口に合わない・飽きたなどの理由が考えられます。
発情期はカロリー高めのアルファルファを与えるなどして「量より質」で乗り切ってもらいましょう。
また、不正咬合が原因の食欲減退(食べたいのに食べられない)ということも考えられます。
不正咬合は奥歯や歯根部分に原因があると外から見ただけでは判断できないことが多いので、よだれの有無や呼吸音、いつもと違うくしゃみがないかをチェックしてあげましょう。
▷デグーの“不正咬合”とは?原因と治療、おうちでできるチェック・予防策を解説
高齢デグーの体重減少
1歳を過ぎたデグーは体重が安定し、健康であればその後何年かは体重を維持しながら過ごします。
大体5歳以降がデグーにとっての壮年・高齢期にあたり、この辺から代謝が落ち、緩やかに体重が減ってくるのは普通です。
しかし、急にガクンと体重が減ったり、日に日にゴリゴリ減っている場合は一度病院で相談するのが安心。
また、高齢デグーの急な体重増加は腫瘍が疑われますので、これも原因不明の場合は動物病院に相談しましょう。
高齢デグーの場合、体重が緩く落ちるのが普通ですから、なんとか元の体重に戻そうと頑張る必要はありません。
「もともとが小さいデグーだから心配」という飼い主さんは、アルファルファや大麦など、栄養価の高いごはんを気持ち多めにあげるといいかも。
ただ、消化機能も加齢によって落ちてきているので、滋養のためにとあまりヘビーな食事をあげ過ぎて負担をかけないように気をつけましょう。好きなものを食べられれば幸せかもしれませんね。
▷高齢デグーとの過ごし方。加齢で起きるデグーの変化と寿命までの介護
デグーの横っ腹がいつもより“ゲソッ”としてないかチェック!
デグーの体重測定は、想像と違った数値が出るとびっくりしますよね。
思ったより減ってたとか、こんなに増えてるの!?とか、筆者も何度もびっくりした経験があります。
体重の数値はデグーの健康管理のための大切なバロメーターですが、さらに合わせて確認することをお勧めしたいのがデグーのボディライン。
通常は、里芋みたいにお尻に向かってふっくらしていますが、ヤバい時(敢えてのざっくり定義)はデグーの横っぱらがゲソっとえぐれたように痩けることがあります。
ちょうど後ろ足の付け根のあたりですね。
足の骨の形がはっきりわかるくらいにゲソッとしているときは、食欲や排尿・排便ができているか、水が飲めているかなど注意深く確認してあげてください。
我が家ではデグーの突然死を経験しているのですが、昨日までフクフクだったデグーが半日でゲソっと痩けてあっという間になくなってしまった悲しい思い出があります。
▷デグーの悲しい突然死。気温?ストレス?先天性?原因を考え続ける理由
忙しい合間を縫って、デグーをジロジロ見ること……!不調を決して訴えてくれないのがデグーなのです。