デグーの悲しい突然死 。気温?ストレス?先天性?原因を考え続ける理由

デグーの悲しい突然死 。気温?ストレス?先天性?原因を考え続ける理由
デグーの突然死を防ぐ

デグーはある日突然死んでしまうことがあります。
急につらい話題ですが、珍しいことではないのです。

デグー 突然死 」で検索してみると、突然のデグーの死を受け止めきれない飼い主さんのエピソードがたくさん出てきます。

筆者の家でもデグーの突然死 、経験があります。本記事では、デグーの突然死 の原因で代表的なものをいくつかお伝えしていきます。
突然死について前もって知ることの大切さも経験談からお伝えしていきたいなと思います。

さらに後半では、デグーのストレスについて考えていきたいと思います。少し長い記事になりますので、何かコーヒーでも用意していただいて、のんびり読み進めていただければ幸いなのです。

degubase筆者情報



昨日まで元気だったデグーが突然死んでしまう

デグーの寿命は5年から8年と言われていますが、それは健康な個体が正しい飼い方をされた場合にほかなりません(あと、運もあるよなって思いますね…)。
特に生後1年以内のデグーは成体デグーよりも突然死することが多く、急に体調を崩してその日のうちに……なんてこともあります。

我が家には過去に最高で16匹のデグーがキャッキャと暮らしていたことがありました。そのうち家で息を引き取ったデグーは全部で3匹。

1匹は、生後半年くらいのある日急に動きが鈍くなり、その日の夜に亡くなってしまうという典型的な突然死 でした。

何故気づけなかった?自分を責めるデグ飼いさんへ

寿命フルに使った大往生でもない限り、飼い主さんには「なぜ死んでしまったのか」という、心の翳りがつきまとうと思います。

デグーは小動物、自然界では捕食対象です。
そのため体調の悪い姿を周囲に見せてしまうと、狙われる危険性が高まります。

そんな本能から、彼らは体調不良をギリギリのマックスまで隠す習性があるのだそうです。

もしかしたら、数日前からデグー本人だけにわかる体調不良はあったかもしれません。しかし、それを見つけられなかったからといって、飼い主さんは必要以上に自分を責めることはないと思います。

きっと体調が悪いのをバレたくなかったのです。弱くて小さい動物だから、そうやって自分を守って、ここまで命を繋いできたんだよね。

大切なのは“突然死 の要因”を考え続けること

「わたしが悪かったんだ」。こんなふうに自分を責めることはない、というのが筆者の考えですが、“突然死の理由”は、ずっと考え続けてあげるべきだと思います。

我が家でデグーが突然死してから3年以上が経ちましたが、「あの子なんで死んじゃったんだろうね」と、今でもたまに家族で考えます。

何故かといえば、まだ我が家には5匹のデグーがいるからです。
たとえ“絶対”が無くても、同じ苦しみを味わうデグーがもう現れないように、突然死の理由を考え続け、思い当たる要因を脚力排除してあげることが、飼い主に唯一できることだと思うのです。

デグーの突然死、原因として考えられるもの

注:彼は生きています。

ここからは、デグーの突然死の要因として考えられるものを紹介していきます。

一般的に言われている突然死の原因だったり、我が家の例で「これじゃないかな」と思われたものをまとめてみました。

先天性の疾患があり子デグのうちに死んでしまう

デグーは一度に3匹から9匹出産します。多産の場合、明らかに体が小さいデグーがやっぱりいたりします。

そういう子は体力がなく生命力が弱かったり、気が優しすぎたり(おっぱい競争に勝てない)、先天的に病気・疾患を持った状態で生まれてきている場合があります。

兄弟みんなが足並み揃えて発育してから生まれてくるとは限らず、まだ弱々な状態で生まれて死んでしまったデグーもいました。
こういう子は運よく授乳期を乗り越えたとしても、虚弱気味かもな…と思います。

消化不良や誤飲で器官が詰まってしまった

子供のうちや高齢デグーは特に消化不良を起こしがち。とはいえ、乳離れがまだの幼少デグーがチモシーやペレットをノリノリで齧っていることもあり、判断が難しいものです。

本人がイケると思ったから食べているのでしょうから、あまり気にしすぎなくてもいいと思うのですが、特に授乳期付近のデグーの食事は気をつけてみてあげるのがいいでしょう。
もしかしたら誤飲があるかもしれません。

我が家では生後3日くらいで食糞が流行し、みんなしてうんちを食べていました。w

あとは、暖を取るためなどに使う布類は取扱注意です。
フリース生地を食いちぎって大きい状態で飲み込んでしまったりすると、腸閉塞を起こしてあっという間に死んでしまう、なんてこともあるようです。

デグーは一度口に入れたものを吐くことがとても苦手なので、誤飲が起きそうなものからはなるべく遠ざけてあげてください。
まだ分別がつかない子供デグーは特によく見ていてあげたいですね。

ケージの温度管理がうまくできていなかった

特に生後1年以内のデグーはまだ体毛が薄く、ポワポワした子供の毛の状態です。
年2回程度の換毛で、徐々に大人の毛に生え変わっていきますが、薄い毛は寒いし、暑い日の日光ももろに食らいます

単頭飼いの場合、集まって眠る“デグ団子”もできませんから、成体のデグーよりも温度管理を慎重にしてあげる必要があるのです。
猛暑!デグーの熱中症を防ぐ“暑さ対策”と絶対やってはいけないこと3つ
デグーの低体温症の原因・症状とは?冬以外にも注意したいケージの温度管理

さらに、換毛期は今まであった毛を取り払って新しい毛を作り出す期間。そのため、とても体力を使うようです。

換毛期のときは栄養価の高いおやつで滋養をつけてあげるとか、おまじないレベルかもしれませんが気遣ってあげるのもおすすめです。
デグーの脱毛は正常?換毛期の過ごし方と皮膚の病気のセルフチェック方法

栄養価の高いおやつ「大麦」
グルテンフリーでタンパク質が豊富。消化にも良いので栄養補給アイテムに最適。
炎症を抑えるおやつ「アマニの種」
亜麻仁の種に含まれるオメガ3は身体の炎症、神経の維持に効果的!我が家の老デグの友!
酵素と繊維質が豊富な「青パパイヤの茎」
青パパイヤには殺菌効果があり、ペレットによく含まれているグルテンを分解する効果もあります。実も食べられるけど、茎も人気。

室温を保つ以外にも、ケージ内に逃げられる場所を作るのはとても大切。人間の感覚で温度管理をすると、デグー本人の体調に合わせきるのは難しいのです。

「もし寒かったらここで寝てね」「ちょっと暑かったら逃げられる日陰」みたいにケージ内の温度差を作ってあげて、デグーに居場所を選ばせてあげられるようにケージのレイアウトを工夫するのがおすすめです。
デグーの低体温症の原因・症状とは?冬以外にも注意したいケージの温度管理

我が家では、夏場よくひんやりした瓶の中で寝ているデグーを見かけます。

ストレスやショックが理由で死んでしまうことも

温度管理もできていて、誤飲もない、それでもデグーが突然死んでしまうことはあります。小動物は繊細ですから、環境にストレスを感じて次第に弱り、それが死につながることもあるのだそう。
もう、そんなのどうしたらいいの、って感じですよね。

ちょっとショッキングな話をさせてください。我が家で亡くなったある子デグ、筆者が買い物から戻ると両手を噛みちぎられて亡くなっていました。
出かける直前にあげたベジドロを大人のデグーと取り合ってしまったのではないかと考えています。出血の跡は無く、失血死ではなくショック死だったと思います。腕も見つかりませんでした。

とにかくショックでしたが、このことから「多頭飼いの場合、美味しいおやつは必ず人間が見ているところであげる」という新ルールができました。

同室デグー同士でトラブルが起きると力の差によっては死んでしまうこともあるんですね……。

デグーのストレスについて考える

デグーはストレスで死ぬ……? なんだよストレスって……。
デグーの突然死を防ごうとしている私たちからすれば、“ストレス死”ほど不明瞭なものはありませんよね。そんなに辛けりゃいってくれればいいのに、って。

デグーの突然死は原因が特定できないことが多く、亡くなったあと病院で解剖してもらっても「異常なし」だったという話も聞きます。
その飼い主さんによると、お医者さんの見解は「脳に問題が起きたのかも」だったそうです。そんなの、もうわからん……。

最後になりますが「我が家のでは、これを直したら格段に機嫌が良くなった」というポイントを「多分ストレスだったのでは?」と解釈して、紹介していきたいと思います。

以下は経験談で、飼育書由来の確実な情報ではありませんが、これを読んでいる方のデグーのストレス排除のためのヒントになれば幸いなのです。

同室のデグーと気が合わないことも

デグーのおうちは気温や清潔度が重要。
加えて多頭飼いの場合には、一緒に暮らすデグーと気が合っているかでかなりテンションに差が見られます。

我が家ではデグーの成長や発情期の都合で、ちょこちょこルームメイトが変わったり、単頭飼いになったりすることがあります。
デグーは社会性の高い動物ですが、まるでケージ内での自分の役割がわかっているかのように振る舞います。

一方が元気いっぱいであればもう一方はやや控えめに、一方があどけなければもう一方はお世話役として立ち回る、という姿が見られることがあります。

自然界では群れで生活するデグー。1匹よりも多頭飼いが推奨されますが、パワーバランスが保たれているか気にしてあげるのは大切です。

どちらかが十分にご飯を食べられていなかったり、眠りを阻害されていないかをよくチェックしてあげて、必要であればケージを別にしてあげる対処も考えてあげるのがいいと思います。
【デグーの多頭飼いトラブル】尻尾かじりについて解説。遊びなのかアウトレイジなのかで対処は変わる!

ケージ内にお気に入りの場所はある?

皆さんのおうちのデグーには、お気に入りの場所がありますか?
「部屋んぽの時、いつもここでおやつ食べるよね〜」「いつもそこでお昼寝するね〜」みたいな、彼らのお気に入りスポット。ちなみに我が家のデグーは、窓際が大好き。窓際で外を見ながらであれば、大体の物は食べてくれます。

逆を言えば「気に入らない場所」もあるんじゃないかな、と思うのですね。例えば、暗いとか明るいすぎるとか、人には気にならない音がデグーにとってはうるさいとか……。

デグーは結構目が見えているので、ケージから見える景観は案外重要なようです。ケージの場所をちょっと変えた時など「ここじゃあ落ち着かない」と思うと、たとえケージの中がいつも通りでも食欲がなくなることも。

ケージ内でのデグーの行動を観察して「いつも日陰にいるな、日が当たりすぎなのかな?」など、彼らの負担になりすぎない程度に、ちょこちょこ環境をアップデートしてあげると、ストレスの原因を潰せるのでおすすめです。
【決定版】デグーの飼育に必要なものまとめ|デグー初心者に捧ぐ!

ケージが狭い、汚い

ケージの掃除って、皆さんどのくらいの頻度でしているものなのでしょうか。筆者的には1週間に1回の大掃除、毎日軽くゴミを取るという感じです。

普通かなと思っていたのですが、2日に1回大掃除する飼い主さんもいるようで、週1はズボラな方みたいですね。

確かに週末に近づくにつれ、デグーもなるべく綺麗な場所で寝たり、おしっこのかかったチモシーやペレットを避けて食べたりと、なんとな〜く不満そうにしています。
大掃除直後のケージにデグーを戻すと、心なしかテンションが高く見えるのはデグ飼いあるあるではないでしょうか。

ケージが汚いとストレスが溜まってしまうデグーは少なくないのではと思います。さらにあまりに不潔だと病気の原因にもなりかねません。
毎日の軽い掃除をルーティンにするのがおすすめ。大掃除も楽になります。
デグーのケージ掃除おすすめアイテム!ながらでOKの効率良い手順は?デグーまみれの掃除大会!

ケージのサイズは、普通サイズのデグーの単頭飼いなら「40ハイ」のイージーホームで十分な広さです。
もし、2匹の多頭飼いであれば、40のケージだとかなり狭いです。「60ハイ」以上の広さが快適そうに見えて良いと思います。

間取りに余裕があれば単頭飼いでも60あった方がいいと思っている筆者
巨デグ、多頭飼いにはこちら。広さ十分なのでレイアウトしやすいです。

我が家の場合、どのデグーも300gを超える巨体に成長していて、例え単頭でも40ハイはミチミチと狭そう。単頭飼いも多頭飼いも60ハイメッシュのケージ統一しています。

ケージが広くなった途端にケージ齧りが落ち着いたので嬉しかったです……!

ケージが気に入らないと常に外に出たがりますし、デグーのストレスも蓄積していきます。個々の運動量や体のサイズ、本人の機嫌などを考慮してケージのサイズを決めてあげるのがおすすめです。

部屋んぽが好きなデグーはケージが狭くてストレスを感じている可能性もあると思います。
ケージのサイズアップや、レイアウトをスッキリさせて動きやすくしてあげるのも良いかもしれません。

寂しい、かまって欲しい

1匹飼うか、それとも2匹か……こればかりは、飼い主さんの事情があるのでどうしようもないことですよね。
デグーは野生下では集団行動をする動物です。社会性が高く、他のデグーと関わりを持ちたがる本能がある様子。

我が家でも単頭飼いしていた頃は、かなり寂しがっているように見えました。2歳くらいからあまり活動しなくなり、昼夜問わず寝てばかり。

ペレットというか人生に飽きたみたいで、食べない。

「あれ、このまま死んじゃうのかな」と不安でした。ある日帰宅して、西日に照らされてひとりポツ……、と座っているデグーを見たとき「こりゃいかんな」と感じたものです。

その後、嫁デグーを迎えたらたちまち元気ハツラツになり、食欲も元どおり。16児の父になり、体調を一切崩さず7歳を超え、今では立派なじいさんです。

「あのときちょっと鬱だったよね」と、今ではすっかり笑い話ですが、もしあの時に寂しがりを放置したらどうなっていたのだろう、と考えることがあります。
デグーの寿命はどのくらい?長生きしてもらうために大切なポイントまとめ

ぬいぐるみを大事にするデグーもいて、寂しがりが気になる単頭飼いさんにはこれが手軽でオススメです。

人に構ってもらえないとしんどいタイプのデグーもいます
特に単頭飼いの場合は、コミュニケーション相手は、もっぱら人間頼り。もし、人間好きなデグーであれば、なるべくデグーから見える位置で行動してあげるようにすると落ち着くことがあります。

我が家では、あまり放っておきすぎると自分の肉球を噛んでしまうデグーがいます。
キャスター付きのケージを選び、家にいるときはコロコロとお互い目の届く位置に移動させることで、肉球を噛んで流血することがなくなりました。

ちなみに、デグーの自傷には肉球を噛む以外にも、自分の手の甲の毛を噛んで抜いてしまったりする例もあります。自傷はストレスが原因と言われていますが、病気の患部が気になって触っている場合もあるので判断は慎重に……。

明らかな寂しがりの場合は、なるべく人がご飯を食べるときに見えるところで食べてあげるとデグーも一緒に食べ始めたり、見えるところで人が昼寝するとデグーも一緒に寝たりします。

“群れの一員”っぽく振る舞ってあげることで、デグーの寂しがりを少しは解消できるのではと思うのです。
デグーにとって“ストレスの原因”とは?飼育環境からストレスフリーを目指そう

デグーの怪我・病気カテゴリの最新記事