おうちでデグーを撫でている時、ごっそり脱毛して驚いた経験はありませんか?
筆者はデグーを飼い始めたばかりの頃、背中の毛がモッサっと抜けたのにびっくりして調べて、デグーにも換毛期があることを知りました。
全身が毛玉のデグー。脱毛によるトラブルは珍しいことではありません。
本記事ではデグーの換毛期についての情報、脱毛が病気でないかどうかを家庭でひとまず素人チェックする方法をお伝えしていきます。
デグーには換毛期がある
まず知っておきたいのは、季節の変わり目になるとデグーの毛は生え替わるということ。
基本的には寒くなる時と暑くなる時の年2回、毛が抜けて生え替わる“換毛期”が訪れます。
上の写真のような“換毛ライン”が「お尻」や「首の付け根」に出ることもあります。お尻は毛足が長い部分なので、抜けると目立っちゃうんでしょうね。
通常きちんと生え揃うので、心配しなくても大丈夫。
飼い主とのすれ違いでデグーが換毛できなかった話
我が家での経験なのですが、まだそこまで暑くない頃から「ネズミ暑いかな?」と冷房を入れていた年がありました。
その年、デグーは夏毛に換毛してくれなかったんですね。
その年の猛暑、デグーは冬のモコモコ毛で過ごして厳しそうにしていましたw そのあと、急に肌寒くなった10月頃にとつぜん冬毛から夏毛への換毛が始まりました(毛の寿命だったのかな…)。
夏にあれだけもこもこの冬毛を蓄えていたのに、冬は五分刈りの夏毛で寒そうに過ごすというミスマッチが発生してしまいました。
デグーの室温管理は気を使わなければいけません。
しかしあまりに一定に保ちすぎると換毛のタイミングが来ないことがあるようなのです(個人の意見です……!)。「夏がきたよ」「冬だよ」と、体に負担がない程度に気温の変化を感じさせてあげるのが、換毛のためには良いのかもと思った出来事でした。
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子供のデグーは季節の換毛を確認できないことも
デグーの体毛は生後1年ほどかけて、子供の毛から大人の毛に変わっていきます。
子供の頃は柔らかい猫っ毛だったのが、やや硬めの毛にいつの間にか生え変わります。
写真は生後1ヶ月くらい、ポワポワですよね。
ここから1年くらいは、先にお伝えしたような季節の換毛は、確認できないことが多いです。
成体の毛になるのが優先で、季節の換毛はしていないのかも?よく見ると、耳の周りやお腹は地肌が見えるほど毛が薄いです。
子供の体毛のデグーは温度変化に弱いので、ケージの室温管理には普段以上の注意が必要です。
- デグーは気候に合わせて換毛する
- 子供のデグーは毛が薄いので室温管理を丁寧に
換毛期には代謝が良くなるおやつで応援
換毛期のデグーはいつも以上に体力を消耗しています。小さな身体で、全身の毛玉を新しくしようとしているのですからあたりまえかもしれませんね。
我が家では、換毛期には慣れたペレットで栄養を取り、代謝を助けるおやつで応援してあげるようにしています。
“亜麻仁の種”を換毛期おやつとして採用しているのですが、これおすすめ。
亜麻仁の種に含まれる“オメガ3”は、炎症を抑えたり免疫力を高めるのを助けてくれます。「なんか毛並み悪いな」って時にもあげています。
換毛期や体調不良時のお守りおやつ
デグーの脱毛チェックポイント
デグーの脱毛がすべて健康な換毛とは限りません。
デグーの脱毛を判断するのは最初のうちは結構難しいと思います。飼って数年すると、個体の特徴もわかってくるので「いつもと違う」を判断しやすくなるのですけれどね……。
病気による脱毛の場合、早期に治療を始めることが大切です。
我が家でも日課にしている「おうちでできる判断ポイント」をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
「おかしいな」と思ったら、早めに病院に行ってくださいね……!
どこの毛が抜けている?
デグーの毛が抜けるときに、換毛期の場合は下半身の毛が抜けるのが目立ちます。背中を撫でるとごそっと抜けたり。
また、まんべんなく抜けるのが普通で、地肌が大きく見えるほど脱毛することはまずありません。
寄生虫や真菌が原因の場合「感染がひどい部分が著しくハゲ、そこから脱毛が全身に拡がっていく」という特徴が見られます。
一点を中心にしてハゲが拡がっている場合は、まず皮膚病を疑った方がいいかもしれません。
真菌症はデグー同士で感染するので、早めの対処が急務。人にうつる例もあるとのこと。怖い……。
皮膚の状態はどうなっている?
デグーの脱毛を見つけたら、地肌のチェックをしてあげましょう。
赤みがあったり、かさぶたのように皮膚が硬くなっている時には、炎症を起こしている可能性があります。
きっかけはただの換毛期でも、炎症を起こしてしまうと治療が必要なので、皮膚の状態はこまめにチェックしてあげるのが大切です。
たまに抜けた毛の付け根にフケがついていることがありますが、単なる換毛期の場合にもフケが出ることがあります。
我が家では、特に老デグーに換毛フケがよく見られるなあ、という印象。ここ数年はいつもフケ付き換毛です。
乾燥や栄養の影響で、皮膚のターンオーバーがうまくいっていない時にはフケが出やすいとのこと。
おやつの脂質を控えたり加湿に気を使い、そっと応援してあげるようにしています。
デグーは痒がっている?痛がっている?
一番判断基準にしやすいのが「本人の様子」かもしれません。
脱毛部分をしきりにカイカイしていたり、触りたいけど痛くて触れない、みたいな仕草が見えたら要注意。
皮膚病はもちろん、換毛をこじらせての炎症でも“痛み・かゆみ”の症状が見られたらスムーズに病院に連れて行くのがいいでしょう。そのほうが早く治ります。
ちょっと怖いと感じるのが、捻挫などの骨の異常や“腫瘍”など「身体の中の違和感が気になって、その部分の毛を毟ってしまっている」パターン。舐めたり噛み噛みで治そうとして、毛に影響が出てしまっている場合ですね。
稀にそういうこともあるので「本人が気にしているか」は、結構大切な判断基準かと思います。
- 毛が抜ける部位は不自然でないか?
- 脱毛部分の皮膚は炎症していないか?
- デグー本人は脱毛部分を気にしているか?
病気でも換毛期でもない脱毛あるある
デグーの脱毛について、換毛期と病気のパターンを紹介してきました。
しかし、そのいずれにも該当しない脱毛も存在します。
換毛期よりもあるあるかも。最後にお伝えしていきますね。
自分で毟ったり同室デグーに毟られたり
よくあるのが、自分の手の甲の毛を毟ってしまうパターン。
これはストレスが原因と言われていますが、わりとよく見かけますよね。単純にクセになっているように見えるデグーもいたりします。
皮膚の炎症や毛の誤飲に気をつけつつ、なるべくストレスの要因を排除してあげるのが対処法。
腕まくりしているみたいで可愛いですが、地肌が痛々しくも見えるので飼い主さん的には、やめてもらいたいですよね……。
病院で塗薬をもらっているというお友達もいます。多頭飼いしている場合、毛繕いの延長(?)で相手の毛を毟ってしまうこともあります。
毟っているデグーが「楽しくなっちゃってる」ことも多く、やられているデグーは結構しんどそう。
毟られるのがストレスになっている場合、デグーの健康に影響を及ぼすこともありますから、おもちゃをケージに入れて気を逸らしたり、部屋んぽの機会を増やしてストレスを軽減したりと、あの手この手で同室デグーの体毛から興味を逸らす工夫をする必要が出てきます。
デグーのパワーバランスが崩れてしまっているときは、ケージを分けてあげるという判断も必要です。
▷【デグーの多頭飼いトラブル】尻尾かじりについて解説。遊びなのかアウトレイジなのかで対処は変わる!
ケージかじかじで第3の目が出現
これですね。「うわ、ずっとこのままだったらどうしよう」って不安になりますよねw 顔の形や大きさによっては、眉毛の位置にハゲができることもありますw。
特に子供のうちはケージかじりは楽しいし、体毛は薄いしで“第3の目”が出現してしまうことがあります。
この場合も、擦れて炎症を起こしていたり、本人が痛がっていなければ見守っていて大丈夫。生えてきます。
「ケージ齧ると鼻の毛ハゲて損だな」と本人が気づく日まで、優しく守ってあげましょう。