夏の暑さが和らいできたと思ったら、すかさず取り組まなけれないけないのが「デグーの冬支度」。
小さなデグーは人間よりも冷えやすいですから、冬の室温管理は慎重にしてあげなければなりません。
「暖房代が跳ね上がる」「デグーに合わせて常にエアコンフル稼働」など、ペット飼いあるあるを耳にして不安になっている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、デグーの冬の暖房対策と節約術について解説していきます!
ちなみに我が家では、デグーを飼ったことでの暖房代の高騰はあまり無く、デグーも5匹ともピンピン元気です。
消灯中はエアコン暖房をオフにしているのが大きいと思います(東京都在住)。
暖房代にお悩みの方に、ここでコツをお伝えできれば幸い……!
デグーの冬の暖房は24時間フル稼働?
デグーの飼育最適温度は「20〜28度」と言われています。
これは飼育書の発行年によってまちまちで、初期の頃は「25度以上はNG」とか「15度以下で低体温症の危険が」と書かれていることがありました。
近年の「20〜28度」の定義を見ると「デグー、意外と幅広くイケるな」と認識されてきているように思います。
多くのデグ飼い家庭で「冬は暖房を24時間つけっぱなし」という声を聞きます。
確かに地域によっては夜間に氷点下を下回ることもありますから、エアコンなしでデグーの最適温を維持し続けるのは難しいのかもしれません。
冬の夜はガッツリ暖房消してます(小声)
「多くの家庭ではデグーのためにエアコンをフル稼働している」という前置きをした上で、我が家DEGUBASEでは「冬の夜にエアコンの暖房を消している」ということをお伝えしなくてはなりません。
もちろん何の対策もせずにエアコンを消しているわけではありませんよ。
後に解説する「冬支度」を行なった上で、夜はケージにつけた保温電球でデグーに暖をとってもらっています。
この感じの冬越しで、我が家には1歳から7歳までのデグーがいますが、健康状態は良好。誰も一度も通院したことがなく、300g超えて気ままに走り回っています。
そういえば、始祖デグーを買い始めた年の冬、一回だけ低体温ぽい症状に陥ってしまったことがありました。
当時はまだケージ周りを温める手段を確立しておらず、とりあえず部屋のエアコンを強めていました。
ところがうまく空気が循環していなかったようで、ケージは寒い状態だったのです。
デグーはゆっくりと温めると回復してくれましたが、その時ピンポイントでケージの温度を保つことが大切だと感じました。
▷デグーの低体温症の原因・症状とは?冬以外にも注意したいケージの温度管理
毛の薄い子供デグーの保温対策は過保護にしよう
基本的には「強くなってね」ということで、デグーを研磨する(鍛える)スタイルの我が家なのですが、生まれてから半年前後までの子供のデグーがいる場合、話は別です。
子供のデグーの体毛は大人のものに比べて薄く柔らかく、個体によっては地肌が透けて見えるほどのデグーもいます。
なので、小さいデグーの場合は大人になるまで研磨しないのがいいと思います。
子供のデグーは通常母親にべったり。温めてもらっているので、自力での体温調節機能もまだまだなのです。
たとえ夏でも低体温症になってしまうことがありますから、冬の子供デグーなんて茹でるくらいに温めてあげたほうが安心だと思います。
デグーに必要な暖房器具3アイテム+@を紹介
デグーの暖房対策・冬支度のお話に入る前に、デグーを飼う際に必ず用意するべき暖房器具を3つ紹介していきます。
筆者もかなり色々な暖房アイテムを購入しましたが、最終的にこの3つで冬を越すのが恒例になりました。
「もう知ってる」「使ってる」という方は読み飛ばしていただいて、後半の暖房代の節約対策・デグーの研磨のところに進んでいただければ、OK!
保温電球
ケージに引っ掛けて使うタイプの保温電球。
ケージの内側にも外側にも使えるので、2台並べたケージの間に使うとひとつの保温電球で2ケージの暖が取れます。
電球自体は結構熱くなるので、直接触らないように必ずカバーがついた状態で使用します。
カバーさえしっかりついていればケージ内に入れても火傷の心配はなく、保温電球にピッタリ張り付いたデグーが見られる事もありますよ!
小さめで安価に手に入りやすいマルカン製。
我が家では、アサヒペット製の60wでケージ2台を暖めています。
アサヒペット製はあんまり最近取り扱いがなくて、見つけてもサーモスタットとセット売りで1万円くらいすることが多いです。
サーモスタットも併せて買いたい、という方はセットを購入してもいいかも。メルカリなどのフリマサイトで美品が見つかることもあるので、ぜひ探してみてください。
パネルヒーター
電気絨毯みたいな役割のこちら、我が家では「ホカペ」と呼んでいます。
裏表で温度が変わる2wayの商品もあります。これは平置きで使ってデグーに乗っかってもらうのがポピュラーな使い方ですが、立てかけて使っているおうちもあります。
おすすめは、メッシュデッキでケージを2階建てにして、2階にパネルヒータを置くこと。
熱は上に向かって上がりますから「ケージの上が暖かく、下は涼しい」という状態ができます。
寒くなったらデグーが自分で2階に上がり、「蒸れてきたな」と思ったら1階に降りて体温を調整しています。
これも何年かに一度リニューアルしているみたい。我が家で使っているものに比べて、随分薄型になってきました。
デグーの暖かベッド!カバーをつけて年中オフトゥンに使える
サーモスタット
やや値が張りますが、絶対必須で用意したほうがいいのがこちらのサーモスタット。
先に紹介した保温電球に連動させて使うもので、設定した温度になったら電球を自動でオフ、温度が下がってきたら自動でオンにしてくれるアイテムです。
在宅の方も用意した方が◎ ケージの温度を一定に保つ
保温電球はつけっぱなしにしていると、どんどんケージが暑くなります。
キツい暖房に慣れてしまったデグーは季節の変わり目に体調を崩しやすくなるので、「寒くなってきたら電球が付く」くらいの環境においてあげたほうが長期的には健康のためになるように思います。
我が家ではサーモスタットを25度に設定しています。
紹介したペットヒーター2種類についてもう少し詳しく知りたい方はこちら
▷デグーのおすすめペットヒーターはこの2つ。あまり暖かくないものもあるので注意…!
これがないと始まらない+@ 「毛布とプラ段」!
ちょっと見えにくいですが、奥と側面をプラ段で囲うとこんな感じ。そこまで暗くなりません。
先に紹介したペットヒーターも、ただ使うだけではケージ周りから熱が逃げていき効率が悪くなってしまいます。
そこで、我が家では涼しさが増してくる11月頃にはケージの天井・背面・側面を「プラ段」で覆います(保温電球に接触しないように注意)。
特に天井に蓋をすることで熱が逃げにくくなり、暖かい2階を作ることができるのです。
さらに保温効果を高めるために使っているのが、毛布。といっても薄手のもので、ダイソーの300〜500円商品を毎年購入しています。
冬場の日中は常にプラ段の範囲に重ねて毛布もかけておいて、夜寝る時にはエアコンを消し、ケージの手前にも毛布をかけてすっぽり覆います。
毛布と段ボール(プラ製)ってかなりアナログですが、案外馬鹿にできません。
熱効率がかなり良くなるので、ぜひ取り入れてみてください!
▷寒い冬を乗り切る“デグーのケージカバー”を作ろう!保温電球の熱効率がアップ
保温器具の暖房代はどのくらいかかる?
「電気代が……」と心をざわつかせながら保温器具を使うくらいなら、先にしっかり計算して「だいたいこのくらいかかる」というのを知っておくのが精神衛生的にもおすすめです。
空気を循環させる系の暖房器具は電気代が高くなる傾向にありますが、基本的にデグー周りのものはカイロ的に本体が温まる仕組みなので、そこまで電気代はかさみません。
先ほど紹介したアイテムの電気代を計算してみましたので、ぜひ参考にして安心してください。
暖房器具 | 消費電力 | 1日の電気代 | 1ヶ月の電気代 |
---|---|---|---|
保温電球 | 40w | 25円 | 750円 |
パネルヒーター | 8w | 2円 | 60円 |
ヒヨコ電球が案外、電気代を持っていくんですよね。
ただ、これは24時間付けっ放しの場合。
デグーの健康面でもそうですが、電気代的にもサーモスタットを導入してあげて自動でオンオフを切り替えられるようにしたほうが良さそうです。
あのパネルヒーターって1日2円しかかかってないんですね。毎日2円でぬくぬくしてるデグーかわいい。
冬のデグーと暖房代、両方守る節約対策!
最後に、デグーの冬を乗り切るための冬支度・暖房代対策のために我が家で行っていることをまとめていきます。
「冬の夜にエアコン切ってどうやって暮らしてんの?」と思われている方に、デグーの研磨についてもお伝えしていきます。
ちなみに、我が家は東京都の気密性高めのマンション、皆300g超えの巨デグです。
科学的根拠はなく経験からの内容ですが、同じような環境の方はぜひ参考にしてみてくださいませ!
涼しい秋口には換毛を促す室温に
環境でいえばちょうどキンモクセイが咲くくらいの頃、人間的にも「ずいぶん涼しくなったけど、まだ暖房はいらないな」みたいな季節がありますよね。
この本格的な冬になる前のタイミングで、我が家では換気を積極的に行い、デグーに「ちょいさむ」を味わってもらうようにしています。
通年室温は一定にしたほうが良い、という意見もあるので何ともいえないのですが、デグーを毎年見ていると、寒くなってくると冬毛に換毛、暑くなってくると夏毛に換毛している様子。
デグーを飼い始めたばかりの頃、春先くらいまで暖房をガンガンにつけていたので換毛のタイミングが無かったようで、真夏にモサモサの冬毛でバテながら暮らしていた事もありました。
▷デグーの脱毛は正常?換毛期の過ごし方と皮膚の病気のセルフチェック方法
真冬を暖かい冬毛で迎えるためにも、夏の終わり〜晩秋くらいまではパネルヒーターのみで冬毛への換毛を促すのが我が家の冬支度のひとつです。
「寒いよね、衣替えしておいてね」みたいな感じです。
「寒くさせるのは可哀想」と思いすぎずに、個人的には短時間の「さみ〜w」くらいなら換毛を促し、体を強くしてくれると考えてもいいのではと思います。
夜は毛布と保温電球でぬっくぬく
真冬の夜には「デグー、寝るぞ」というタイミングでケージを毛布で覆います(ダイソーの膝掛け数枚)。
晩秋の冬支度ですでにケージの正面・背面・側面はプラ段で覆われていますから、その上にさらに毛布。
加えてケージの正面も、隙間15センチ程度あけて(熱逃し)覆います。
熱を逃す隙間だけ残して、ケージをすっぽり包む形ですね。保温電球を付け、サーモスタットで「25度以下にならないように」設定します。
25度に達したら自動で保温電球が切れて、温度が下がったらまた保温されます。
あとは人間がウロウロと寝る支度。
人間が寝る際には部屋のエアコンは消して、廊下につながるドアもしっかり閉めます。
朝、「おはよ〜」って毛布を捲ると、ケージの中はめっちゃほっかほか。
体力ある子(7歳w)はすでにさっさと起きていて、気温の低い1階で遊んでいることが多いです。
ペットヒーターにアレをプラスで暖かさ倍増
本記事で紹介したパネルヒーターですが、そのまま使うと硬くて寝そべりづらそう。
我が家では、100均の洗顔用ヘアバンドを装着して、モコモコのベッドとして使ってもらっています。こちらの方が体に熱が当たる面積が増えますから、何も巻かないよりもより暖かく使えますよ!
温めすぎはデグーの為ならず!温度計は常にチェックできる場所に!
人間が暖かいと感じていても、デグーにとって寒いことがあります。
特にエアコン暖房が主軸だと、部屋自体は暖かくてもケージ付近は寒いことは珍しいことではありません。
人間は立ち上がれば160センチくらいの高さの空気の温度を感じることになりますが、デグーは冷たい床に近い場所にいたり。
デグーのケージ付近、特に高さに注意して温度計を置き、デグーのいる場所の温度を常に把握できるようにしておくのがおすすめ。
「どこをどのくらい暖めるとデグーにとって快適か」コンフォートゾーンを探っていきましょう……!