
デグーって、芸を覚えるほど賢い動物なのになぜかおしっこはそこらじゅうにしますよね。
特にオスデグーを飼っている方は、ケージ内だけじゃなく散歩中の室内もおしっこだらけにされてしまうこともあるでしょう。
実はデグーにとっての“おしっこ”って、排泄物というだけでない重要な役割があるのです。
それを利用してトイレトレーニングをすれば、個体によっては(綺麗好きなデグーだと成功率が高い)トイレを覚えることもあります。
本記事では、デグーのおしっこの役割、床や家具のおしっこ対策、トイレトレーニングの一例をご紹介していきます!
(我が家のデグーは、5匹中2匹がトイレの場所を自分で決めているようです!)。

デグーはなぜおしっこをそこらじゅうにするの?

我が家のデグーたちをみていると、メスの単頭飼いが一番おしっこの困りごとが少ないと思います。
- 散歩中におしっこをそこらじゅうにする
- 散歩中に特定の場所にばかりおしっこをして床が傷む
- 多頭飼いでお互いにおしっこをかけ合っていて臭い
- 人の手に乗せた時に手の上でおしっこをしてしまう
この辺りが皆さんの、デグーのおしっこのちょっとした不満なのではないでしょうか。
個体差なのかもしれませんが、おしっこをそこらじゅうにする頻度はオスが圧倒的に高いように思います。
さらに多頭飼いの場合、かけ合いがあるのでケージが汚れるスピードが増している気もするんですよね〜。
デグーにとっておしっこはマーキングとコミュニケーションの手段
デグーはおしっこをマーキングとコミュニケーションに利用しています。
まず、デグーはおしっこを挨拶などのコミュニケーションに使っていると言われています。中には「宝物」におしっこをかけるという説もあるのです。
デグーの出産を経験すると、赤ちゃんデグーがものすごくおしっこ臭くなってくるのを感じます。
お母さんデグーがかけているんですよね。
飼い主の手の上におしっこをするのも「だいじだいじ」という気持ちでかけているのかもしれませんね。(抗議かもしれないけど…)。
おしっこの上におしっこをするスタイルの理由
デグーのおしっこは紫外線に反射する性質を持っていて、拭き取った後のおしっこ痕も紫外線に反応します。
人間は拭き取ったつもりでもデグーは紫外線の反射を目視できるので、おしっこ痕を見つけることができます。
だから、「綺麗に掃除したはずなのに、またここにおしっこするの?」という事態が起きるわけですね。
デグーからすれば、一度おしっこがかかった場所は普通に見えるしわかるのです。
「おっ、ここにおしっこの後がある。よっしゃ、上からマーキングしとこ」みたいな感じで、文房具屋の試し書きコーナーみたいなゆるいコミュニケーションが実現しているということでしょう。
過去に書いた自分の試し書きを見つけても、横に新しく何か書き添えたくなりますよね。そんな感じかなって筆者は勝手に思っています。
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デグーのおしっこは酸性!床や家具のダメージに注意!

「まあまあ、おしっこなんて拭けばいいんですよ」。
最初は筆者もそう思っていました……。
床の材質にもよると思いますが、我が家では賃貸のフローリングが黒く腐食してしまいました。汚れではないんですね。染み込んで変色しているんですよ。戻せないのです……。
デグーのおしっこは他のペットの中でも酸性が強いことが知られています。
木製の家具や床にかかったことに気づかず放置すると深いダメージを受けてしまうこともあるのです。
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デグーのおしっこは床用ワックスを溶かす?弾く?
「やばい、上からワックスをかけよう」。
賃貸で混乱した筆者は、とりあえずの洗浄のあと、これ以上おしっこ痕がつかないように上からワックスをかけることにしました。
ところが、床用ワックスがおしっこの部分を弾いたのです……!まさか!そんな!ジーザス!
新規のおしっこも床用ワックスを溶かして床に染み込み、結局ワックスは防壁の役割を果たしてくれませんでした。
ペットのおしっこに強く、滑らないような処方の「ペット用の床ワックス」が売られており、これの方がやや効果があり、マシ。
こまめな掃除と床用シートでおうちを守ろう
デグーはコミュニケーション手段、本能的なマーキング手段としておしっこを使っています。
デグーはフェレットのように臭腺を持っていないので、自己主張におしっこ使うしかないのでしょうね。
だから、「ここにおしっこしちゃだめ!」というのはちょっと可哀想なしつけかもしれません。
我が家ではもう、床や手のひらにはおしっこをされるものを心得て、尿石を防止するクリーナーを使ったこまめな掃除、さらに我が家ではワックスの上に「剥がせる床用シート」を貼ってカバーしています。
もう好きなだけしてください、という感じ。対策した上で諦めてしまえばストレスもありません。
▷デグーは部屋んぽさせるべき?手作りサークルと保護シートでトラブル解決!
部屋んぽの後はこのふたつを持ってウロウロ
掃除が届かない場所やおしっこが多いところに貼っている剥がせるシート
デグーはトイレを覚えることもあります…!

デグ飼いさんのブログをみていると、「デグーがトイレを覚えた!」という方もいるようです。
そうなんですよ、我が家にも決まった場所でしかおしっこしないデグーがいます。
うま〜く伝えれば1箇所でおしっこをしてくれるようになるというのは、結構あり得ることではないかと思います。
まず、デグー的にはなんだかんだおしっこって汚いという認識のようなんですよね。
綺麗好きのデグーはケージを綺麗に使うためにおしっこの場所を自分で決める傾向があります。
ちょっとトイレを隅っこに用意してあげると案外簡単に使ってくれるようになるかもしれませんよ!
デグーの一例:我が家の「ケージを汚さないデグー」
飼い主の指についたおしっこをぺろぺろするデグーを筆者は「綺麗好きタイプ」と呼んでいます。
「エッ!おしっこじゃないですか!舐めときますね」みたいな「尿汚れは嫌」なデグーは、自分のケージを綺麗に使おうという意識を持っていることがあります。
我が家には2匹 綺麗好きデグーがいて、2人ともトイレの場所を決めています。
ステップにおしっこがつくのが嫌なのか、うっかりしてしまった時には綺麗に舐め取り、金網に落とすように部屋の隅でおしっこをするのでケージはほとんど汚れません。
このタイプの場合、すでにトイレの場所を決めていてトイレトレーニングは不要か、おしっこスペースにトイレを用意するだけでいいのでとっても簡単。
マーキング習性を利用したデグーのトイレトレーニング!
あまり気にせずそこらじゅうにおしっこをしているデグーには、トイレトレーニングをしてみるのがいいかもしれません。
トイレ容器にトイレ砂を入れ(食べないかしばらく見ておきましょう)、「デグーがよくおしっこしている場所」に設置。
デグーが混乱するといけないので、ひとつ設置するのがいいと思います。
設置するのはデグーのケージを綺麗に掃除した後のタイミングがおすすめ。
トイレ内にはデグーのおしっこがかかった砂や おが屑を入れて、「トイレ以外はおしっこの痕がない」状態にします
。1箇所だけ不潔にすることでマーキングの場所を飼い主がこっそり指定してみよう、という方法ですね。
元々の習性を利用しているので、これならスムーズにできる子もいるのではと思います。
デグーのトイトレはダメもとでゆるくやりましょう
デグーにとってのおしっこって、ただの排泄物ではないのですよね。
おしっこが牧草にかかったらもう食べてくれないから、「汚い」と考えているのかと思えば、だいじな赤ちゃんデグーや多頭飼いのパートナーにおしっこをかけたり。
おしっこの痕を見つけられる、というデグーの能力をもってしても、デグーにとってのおしっこはメッセージ的役割を果たしていることがわかります。
まだまだデグーの生態について全てが解明されたわけではありません。
もしかしたら、おうちのデグーは何か理由があっておしっこを撒き散らしているのかもしれませんからw、「トイトレできたらラッキー」くらいの気持ちでゆるくやってみましょう。
もしかしたら彼らにとって、おしっこを撒き散らすのがものすごく大切なことかもしれませんものね……(遠い目)。