おうちのデグーとワァァっと遊んだ後、手に引っ掻き傷のミミズ腫れが……しかもめっちゃ痒い。
こんな経験のある飼い主さんは多いと思います。
動物のアレルギーといえば、ねこアレルギーがよく知られていますが、デグーのアレルギーってあるのでしょうか?
本記事では、デグーと遊んだ後のかゆみの正体について、さらにアレルギーの場合の対処法などを解説していきます!
デグーの爪あとがミミズ腫れ、かゆい!
痒い!痒いんですよねえ、デグーの爪の傷。
甘噛みの箇所は反応しないけど、爪の傷は赤く膨らんで痒くなってしまう方がいると思います。筆者もそうなのですが、これはデグーそのものがアレルゲンではなく、爪の刺激による反応であることが多いです。
デグーの爪は尖っていることがありますが、そのチクチクした爪の刺激でヒスタミンという蕁麻疹を引き起こす物質が作用します。
洋服のタグがチクチクしていると蕁麻疹が出る方がいたりしますが、似たようなかんじですね。
さらにデグーの爪ってあまり清潔なものではありませんから、小さい傷からバイ菌が入って炎症してしまうこともあります。
デグーに噛まれて出血したときには、すぐに5分以上の流水洗浄をするのが望ましいとされています。
▷デグーに噛まれたら病院行くべきって知ってた?“破傷風”とは?噛まれたら何科に行けばいいの
通常15分程度でかゆみは引くはず
ヒスタミンの刺激によるかゆみ、赤みは一時的なもので、通常15分から1時間以内には症状が和らぎます。
冷たい水で患部を洗い流したり、腫れがある場合は氷で冷やせば回復の助けになります。
「抗ヒスタミン」って、薬局でよく目にするワードかと思います。
湿疹の薬には抗ヒスタミン系のものがあり、市販でも購入できるので「辛い!」という方は常備しておくのがおすすめです。
「デグーの爪を平坦にしたい!」
チクチクした刺激がかゆみのもとなのであれば、デグーの爪を平坦にすればいいじゃん!と気づかれた方もいるかもしれません。
そうなんですよね、彫刻刀でいう三角刀の状態だから引っ掻き傷ができるのわけで、フラットな平刀になってくれればいいんですよね!
我が家の5匹のデグーは1匹を除いてみんな爪が尖っています。
セルフのお手入れはみんなしているのですが、まともに爪噛みができているのは単頭飼いの年長デグーのみ。
彼は飼い始めた時から爪を自分で短く手入れする派で、登られても痛いと感じたことはありませんでした。
他にも「爪は鋭いんだけど、手に登るときは爪を立てないようにしよ」と、鋭くてもそれなりに気遣ってくれるデグーもいるんですね。
ところが爪が鋭くて、手に登るときに爪をピック代わりに使うデグーもいます。こういう子、痛いんですよね!
この辺は、個人差ならぬ“デグー差”かも!
軽石でできたステップを設置したり、ホイールに爪が削れるシートを巻いたりと、飼い主側で対策してあげることでミミズ腫れを最小限に防ぐことができます。
メタルサイレント派のデグーに
使っているうちに爪が削れてくるステップ。
ちょっと高いところに設置して、爪を立てて登るアイテムとして使ってもらった方がよく削れておすすめ。
ただこれも齧られやすく、たまにモリモリ食べるデグーがいるので様子見て使ってみてください……!
アレルギーによるかゆみの時に起きること
人間に影響するアレルゲンは、たくさん種類があります。デグーの毛や尿、フンが原因でアレルギーを起こしてしまう方もいます。
たとえば、原因がアレルギーなのに「これはヒスタミンの反応で〜、カイカイカイ…」とやっている間に悪化してしまうこともありえます。
ここでは、アレルゲン原因の場合に起こりやすい症状をまとめました。もし該当する症状があれば、緩和のためになるべく早めに病院にかかるのがおすすめ。
- くしゃみ、咳、喉の痛み
- 目の痒み、充血、結膜炎
- 呼吸が苦しくなる、気道が狭くなるかんじ
- 発疹や水膨れなどの肌の異常
アレルギーの薬を処方してもらってデグーと快適に生活している飼い主さんもいますので、気になる症状があれば怖がらずに一度調べてもらいましょう!
デグーアレルギー?牧草アレルギー?
もし不調の原因がアレルゲンだった場合でも、デグーアレルギーとは限りません。牧草アレルギーのほうが私たちには馴染みあるかも。
我が家の家族もそうなのですが、季節性の花粉症持ちの方は牧草でムズムズする傾向があります。病院でアレルゲンを特定した際に「イネ」にチェックが入る方は「牧草アレルギー」かもしれません。チモシーはイネ科ですからね……。
また、床材の原材料がアレルゲンになっている場合もあります。
▷デグーの敷材は“形状×原材料”で選ぼう!デグーにおすすめの低刺激床材を紹介
プラスアルファの対策で、アレルギー持ちの方のデグーライフが少しでも快適になれば良いな……!
デグーアレルギーの対処方法
デグーの毛など、動物由来のアレルゲンの場合、先に紹介した爪を平坦に整えることのほかに「遊ぶときは軍手をする」など、なるべく直で触らないようにする工夫が必要です。
あとは、とにかく手洗い。さらに、毛の掃除を楽にするためにも部屋んぽ範囲を限定すること、空気清浄機を稼働することがおすすめです。
うさぎを飼っている方に聞いた方法なのですが、「部屋の中心で硬く絞った濡れタオルを振り回すとうさぎの毛が驚くほどとれる」んですって。ハエ取り紙みたいなかんじらしいです。
デグーの換毛期にはぜひ試したい方法ですよね。
牧草アレルギーの対処方法
かなりわかりづらい写真のなのですが、先日5キロで購入したチモシーを袋に小分けにする作業をしていた時、素手でガシガシ草を扱っていたらめっちゃ蕁麻疹が出ました。
筆者はこれといったアレルギーはないのですが、あまり雑に扱うとアレルギー反応が出ることがあるんですね……。見た目にわかりづらいですが、腫れて熱を持ってしまいしばらく辛かったです。
牧草がアレルゲンの場合は、ケージ内のチモシー入れを深めの箱型にすることで草が舞うことを予防しましょう。
空気清浄機の稼働はもちろん、なるべく粉塵が出ない1番刈りの牧草を食べてもらう、固形タイプの草を使うなど「とにかく舞わない工夫」が必要です。
あと牧草を触るときは軍手、必要に応じてマスク。筆者も次からは軍手で袋詰めしようと思います……。
デグーのオーバードーズはアレルギーのない人も注意
「アレルギーは関係ないなあ」と思いながらも、ここまで読んでくださった方もいると思います。
実は、アレルギーは後天的に、しかも突然発症することも珍しくありません。「ずっと平気だったのに今年から花粉症……」という話はよく聞きますよね。
筆者も昔“卵かけご飯”にハマって、1日8個の生卵を食べていたところ、卵アレルギーを発症してしまったことがありました。
しばらく卵断ちをした結果、復活して今では笑い話なのですが、あまりに過剰に摂取すると突発的にアレルギーが出ることがあるのですよね。突然なんの話してんだというかんじですが。
デグー1匹の時はアレルギーなんて平気だったのに、数が増えたら症状が出たり。
長年飼ってきた結果、アレルゲンが蓄積してある日……という可能性もあります。
デグーは超可愛いので、至近距離で接する飼い主さんがほとんど。筆者の生卵みたいにならないように、デグーの過剰摂取にはどうぞ気をつけてくださいませ。
とはいえ筆者はデグーのお腹に鼻を密着させて、思いっきり匂いを吸い込むのが大好きですw!古本みたいな匂いする!