
「うちは全然平気」というおうちもあるようなのですが、多くのデグ飼いさんは、“デグーのケージかじり”には手を焼かされます。
本当にノイローゼになるくらいケージかじりに悩む飼い主さんもいますよね。
本記事では、デグーのケージかじり対策、やめさせる方法について書いていきたいと思います!
我が家では、始祖デグーのケージかじりが1歳半くらいまで異常で、毎日叱りつけていました。
今ではさっぱりそんなことも無くなりましたが、毎日うるさくて本当に悩んだ経験があるのでここで誰かの役に立てれば幸いなのです。

デグーのケージかじりやめさせたい!

うるさいんですよね、デグーのケージかじり。
テレビの音も聞こえないくらいガシャガシャガシャガシャ……。
デグーの歯にも良くないというし、なんとかやめさせたくても何をいいのかわからない。という飼い主さんは多いと思います。
うるさいだけじゃない“ケージかじりの危険性”
デグーの歯は、金属製のケージに勝てるほど丈夫ではありません。
歯が曲がったり、折れてしまうなどであれば見てすぐにわかりますが、歯根に負担がかかることで見えない部分に炎症が起きたり、歯の生えかたが変形して不正咬合の原因になることもあるのです。
▷デグーの“不正咬合”とは?原因と治療、おうちでできるチェック・予防策を解説
デグーの歯は一生伸び続ける
デグーは齧歯類ですから、歯が一生伸び続けます。
ここで、あの可愛い2本の前歯を想像する方も多いと思うのですが、デグーの場合は奥歯も一生伸び続けるんですね。デグーの奥歯はたまに運がいいとあくびの時に見られます。
草食動物特有の臼歯(臼みたいなすり潰すための歯)が奥に生えているのです。
この臼歯が週に2ミリくらい伸びるのですが、うまく削れていないとどうやら気になるようなのです。
もしケージ齧りの時に、奥歯まで使ってケージを「あにあにあに」という感じで噛んでいたら、奥歯がムズムズして痒いのかも。
奥歯のコンディションはデグーの健康に関わる
前歯の伸び過ぎ防止は、かじれる木のおもちゃなど歯に負担のないもので対応できます。
一方で、奥歯をうまく削ってあげるためには、牧草を食べてすりつぶす動作が必要です。奥歯も伸びすぎてしまうと不正咬合の原因になります。
ケージ齧りをやめさせようと思ったら、デグーがしっかり咀嚼してくれるお気に入りチモシーの開拓、さらに「ひかりデグデグ」のような歯応えのあるペレットで、デグーの奥歯をケアしてあげる意識が必要です。
▷デグーの主食・牧草チモシーの選び方!「何なら食べるの?」チモシー沼に落ちた飼い主さんへ
「なぜケージかじりをするのか?」歯に原因がないかどうかをはじめに考慮してあげましょう。
デグーの咀嚼満足度が高いバリ堅ペレット
デグーがケージをかじる3つの理由と対策

最初に「歯の問題でケージかじり」しているのでは?という可能性をピックアップしました。
しかし、もちろん歯のムズムズ以外でもデグーがケージをかじる原因になりうるものはたくさんあります。
ケージ齧りの要因を分類すると、「要求」「ストレス」「クセ」の3つに大きく分けられるんじゃないかな、と思うんですね。
要求「構って欲しい!」
デグーは人にアピールするときにケージをかじることがあります。
「相手して欲しい」「部屋んぽしたい」「おやつが欲しい」こういうデグーの希望、デグーがケージをかじるたびに叶えてあげてはいないでしょうか……。ケージをかじると要求が満たされると分かると、デグーはケージをかじり続けます。
うるさいからといって急にやめさせようと思っても、これまでこの方法で要求を叶えてきたデグーはそう簡単にケージかじりをやめてくれません。
もし、要求を通すためにデグーがケージをかじっているなと感じたら、一度デグーを無視してみましょう。
ケージをかじっても欲しいものがもらえないと分かると、デグーはつまらなくなってケージかじりを止めることがあります。
ストレス「部屋が気に入らん!」
「こんなところにいられるか!出してくれ!」のパターン。
部屋んぽ好きデグーのワガママであることもありますが、もしかしたらケージの環境にストレスを感じて訴えている可能性もあります。
暑い寒いなどの温度管理はもちろん、デグーのケージ周りにストレス要因がないかきちんと確認してあげましょう。
▷デグーにとって“ストレスの原因”とは?飼育環境からストレスフリーを目指そう
我が家の場合「単頭だから」という理由で、何の迷いもなく40ハイのイージーホームでデグーを飼い始めたのですが、狭かったようで。大型のオスデグーなのでミチミチだったみたいです。
60ハイの大きなケージに変えてから、ケージ齧りが全くと言っていいほど無くなりました。
クセ「ひまだからなんとなく!」
「なんか面白いからかじっちゃってる」ことも結構あります。
楽しくてやっちゃっているので、デグーとの長期戦になりやすいパターンですね。バネを弾くと「バインバイン」って音がしたりしますから、面白がってしまうことがあるんですよね。
そんな暇なデグーには、仕事(おもちゃ)を与えましょう。
おもちゃのかじり木を極限まで細くかじる仕事、ぶら下げるタイプのおもちゃをパンチする仕事、コロコロ回すおもちゃを永遠にコロコロする仕事……。
そちらに上手くハマってくれればケージ齧りのことを忘れてくれるかもしれません。
ケージ齧り以外の遊び道具を与えて、デグーを忙しくさせるといつの間にかケージかじりを忘れてくれることがあります。
ケージに固定できるかじり木!夢中になってくれますように!
デグーのケージかじり対策5連発!

先の3パターンで、デグーのケージかじりの原因を特定できなかった方は、長期戦の構えでケージ齧りと向き合っていきましょう。
アイテムでできるケージ齧り対策から、ケージをかじるデグーへの接し方まで、飼い主にできることを5つピックアップしました。
ガジガジフェンスを設置する
ちょっとケージの中が見づらくなってしまうのですが、扉の部分にガジガジフェンスをつけてケージに触れないようにするのもひとつ。
騒音は減りますが、ケージ齧りの対象がガジガジフェンスに移行しただけでもありますから、とりあえずこれで騒音対策しつつ「ケージ齧りの理由はなんだろう?」と考えるのがおすすめ。
根本解決までの時間稼ぎに強力なアイテム!
齧り木のおもちゃをケージに入れる
ヒマで遊び足りない感じのデグーにはかじり木のおもちゃをあげるのがおすすめ。
デグーに使えるおもちゃは色々ありますが、手軽だし前歯も削ってくれるのでうちではもっぱら齧る系に頼っています。
ギザギザと歯の引っかかる部分が巧みに配置された、デグーがときめく齧りアイテムを探してあげましょう!
これじゃなくてもいいけどコスパ最強
齧り防止スプレーよりも効果的なアレ
家具噛み防止用のスプレーというのがあって、ケージかじりするデグーにも使えます。
柑橘系などの香り付きで、ペットが嫌がって噛まなくなる……というものなのですが、これ我が家だめでしたw
最初は「おっ、と……」みたいに齧るのをやめてくれるのですが、味に慣れてくると余裕で齧ります。
むしろ率先してスプレー液を舐めているw
一応こういうのもあるよ、というご紹介。
我が家では最初だけ効いたスプレーw
個人的にはスプレーよりかは、ケージ齧りするデグーに息を吹きかける方が効果がある気がしました。
デグーは顔に直風がかかると嫌なようで、多くの場合ケージ齧りをやめてくれます(一時的ですが)。
基本はケージ齧りするデグーを無視しつつ(かじってもなんにもあげないよ)、あまりにひどいようであればデグーの顔に軽く息を吹きかけて注意するのがいいと思います。根気強くいきましょう。
デグーに言い聞かせてやめさせる
「ねえねえ、それやめて」っていうと、たまにやめてくれるデグーがいます。
性格的に大人しかったり、人馴れして頭がいいタイプのデグーは言って聞かせると結構ケージかじりをやめてくれます。
我が家ではデグーが5匹いますが、そのうち2匹は「あ〜それやめて、ね」というとピタッと動きが止まりこっちをじっと見ます。なおもデグーの目を見ながら「ほかの遊びして」というと、ササっとほかのことを始めます。
じゅうぶん何度も叱られて「ケージ齧りってダメっぽいなあ」とデグーが気づき始めたら、あとはあまり大騒ぎせず「やめなよ」と気づかせてあげるだけで良くなるかもしれません。
あまり必死に叱ると、デグーもムキになってしまうんですよね。
目を見ながら軽く注意すると、「あ、ついつい、すみませんね」みたいな感じで、デグーのハッとした表情が見られるかもしれませんよ。