デグーのための湿度対策!デグーが湿気ると起きるトラブルと除湿対策まとめ

デグーのための湿度対策!デグーが湿気ると起きるトラブルと除湿対策まとめ

日本の気候は高温多湿。近年では、梅雨明けしてからもいつまでも蒸し蒸ししますよね。

デグーを飼う上で室温の管理はとても大切なことですが、湿度にも気を付けてあげないと体調を崩してしまうことがあるのです

我が家のデグーも蒸れからフケが出てしまったことがありました。
本記事では、デグーの最適湿度についてと湿気に負けたデグーがどうなるかを解説、さらにおうちでできる湿度対策を後半でまとめていきます!

degubase筆者情報



デグーは湿度に弱い?ふるさとは乾燥地帯

デグーがもともと生息している地域はアンデス地方。コロンビアからチリにかけて走るアンデス山脈、その周辺をさしてアンデス地方と言うのだそう。

山脈のイメージが強いので「デグーって崖で暮らしてる」と思っている方も結構多いのですが、小動物がいるのは麓の辺。実際のアンデス地方は水資源豊かで自然に恵まれた土地です。

地形は複雑で、標高が高いのでデグーが住んでいるのはカラッとした乾燥地帯と考えていいでしょう。
日本で生まれた日本人すら音を上げる最近の夏場の湿度ですから、アンデスで繁殖していたデグーたちにとっては蒸れることこの上ないでしょうね……。毛むくじゃらだしね。

デグーの適正湿度は “50%” 前後

デグーにとって快適な湿度は諸説ありますが、一般的には“50%”といわれています

おうちに湿度計がある方ならわかるかと思いますが、湿度50%ってなかなかカラッとしていますよね。
日本では、雨が降っていなくても夏場であれば60%を超えますし、天気予報で湿度90%なんていわれる梅雨の日も珍しくありません。

デグーを7年飼っていて思うのは、気温ほどに湿度を慎重に管理する必要はないのかな、と。

湿気るとすぐに病気になる、というわけでもありません。
ただ、悪条件の多湿が長く続くと、皮膚病などデグーの健康を害する可能性があるので注意が必要なのです。

冬場の適度な加湿はOK、気をつけたいのは”高温多湿”

一方で、冬場になると30%以下になる日本の湿度。空気の乾燥は喉の粘膜を痛めますし、皮膚にも良くありません。

我が家では、冬場は加湿器を使って湿度60%くらいでしっとり過ごしています。デグーも全然平気そう。
デグーにとって負担になるのは、暑さとセットの多湿です

多湿のせいで起きる皮膚病熱中症などの症状は、暑さとセットになることでより深刻になります。

湿気がやばいとデグーはどうなる?

基本的には、そこまで神経質にならなくても大丈夫。
ですが、湿度の管理を全く意識せずに夏を過ごしてしまうとデグーに影響が現れることがあります

湿度が高すぎて蒸れてしまったデグーに起こりうる症状を、考えてみましょう。

熱中症

デグーって、汗をかきません。人間は発汗で体温を外に逃しますが、デグーはお腹を冷やしたり、仲間とくっついたりして温度変化に対応しています。

扇風機の風が当たると私たちは汗と肌が冷えて涼しいですが、汗をかかないデグーにとってはあまり効果はありません。

サーキュレーターの場合、風がめっちゃ早く動くことで空気そのものが冷えて室温も下がる……ということもありますが、デグーにサーキュレーターの風を直接当てるのはNGです。デグーは人と同じ方法で涼をとることができません。

高温多湿で長時間過ごしたデグーは、熱中症を起こすことがあります
丸くなって動かない、歩いてもよろよろしている、耳や肉球など粘膜部分が赤い、というのはデグーの熱中症の代表的な症状です。

さらに熱中症では、痙攣パニックで暴れ回るデグーもいます。
デグーが熱中症になってしまった場合、保冷剤でいきなり冷やさないようにしましょう。急激な温度変化は危険ですから、まずは室温を下げる、次に水を飲ませる、最後にビニールで包んで水気がデグーにつかないようにした保冷剤で体を冷やします。

焦ってすぐに保冷剤を当ててしまいそうですが、急激にはだめなのですね。
猛暑!デグーの熱中症を防ぐ“暑さ対策”と絶対やってはいけないこと3つ

皮膚病

湿度が高すぎると、デグーの地肌に炎症が起きたりカビやダニが繁殖することがあります。

真菌症はデグーの皮膚病の中でも起こりやすい、カビ由来の病気です。

また、常在菌が蒸れで悪さしてしまうと膿皮症を発症することも。
我が家のデグーも湿気でフケが出ることがあります。湿度と関係ありませんが、脂質の多いナッツをあげすぎるとフケが出ることもありますので注意です(喜ぶので調子に乗ってアーモンドをあげまくっていたらフケが出ました……)

カビ由来の皮膚病は他のデグーや人にもうつります。早めの通院が大切です。
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食欲不振

湿度が高いとじめじめしてだるい、というのは人間にも当てはまる不調ですよね。頭痛がすることもあります。

デグーも案外、湿度の倦怠感を感じやすいようで「蒸し暑くて動きたくない」という感じに見えることがあります。
そんな時デグーを触ってみると、毛がボソッと湿気っていたりします。動かないし腹減らない、だるいし水飲まない、どうせチモシーも湿ってるし

些細な倦怠感でもしばらく続くと慢性的な食欲不振の原因になり得ます。
デグーの食欲不振に悩む飼い主さんは多くいます。デグーは偏食しやすい動物ですからただのわがままなのか、それとも何か理由があって食欲がないのか、見極めが難しいですよね。

食べない”というのは動物にとって命に関わる問題ですから、心が落ち着かないことでしょう。
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まず、ケージ環境やチモシーをカラッとさせてみましょう
ペレットやチモシーはレンチンして湿気を飛ばしてみたり、たまには本人が食べたがるものをメインにあげてもいいでしょう。

もしかしたら、温度湿度対策のしすぎでデグーが寒がっていることもあるかもしれません。
デグーの低体温症の原因・症状とは?冬以外にも注意したいケージの温度管理

デグーのケージ周りの湿度対策!

さてここからは、デグーのケージ周りの湿度をどうやって下げていけばいいのかをまとめていきます。

我が家で行っている方法をメインに、デグーに負担がない方法を4つピックアップして紹介します!

クーラーの“除湿”をオン

一番手っ取り早い、クーラーの除湿機能を使う方法。
除湿28度」など、室温管理とセットになっているものが多いと思います。

デグーにとっての適温は20〜25度と言われていますが、我が家では夏場は基本28〜30度設定。
夜はよほどじめじめしていない限りは窓を開けて外気で就寝です。住んでいる地域、デグーによって適温は変わるので設定温度はあくまで参考程度に。
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デグーは意外と空調で寒がっていることがあるので、ケージ内に暖かい逃げ場を作ってあげる配慮は夏でも必須です。
デグーの低体温症の原因・症状とは?冬以外にも注意したいケージの温度管理

除湿剤の有効活用

ケージにはチモシーハンモックなど、湿気を吸いやすいものがたくさんあります(デグーの毛もそうですよね!)。

そこでデグーが誤飲しないよう注意しながら、ケージのそばに除湿剤を置いてあげるのもおすすめの方法

クローゼットなどに使うタンクタイプの除湿剤は、デグーの歯の届かないところに設置してあげるとかなり力を発揮してくれます。
除湿剤のうっかりかじりが心配な方は、備長炭に湿気を吸ってもらうのもいいと思います。

また、ケージのトレイ部分に新聞紙や段ボールなど表面に撥水加工されていない紙を入れておくと、僅かではありますが水分を吸ってくれますよ!

ハンモックをこまめに交換

デグーの肌(?)が直接触れるハンモックやホットカーペットカバーなどの布類は、湿気の多い時期に触ると悲しいほどに湿っています。

デグーはおしっこの上におしっこを重ねてする習性があります。
布がそもそも湿気っていると「なんか湿ってるからここにしちゃお」みたいな感じで、湿気が湿気を呼びます。

ハンモックが不衛生だと皮膚病の原因にもなります。
我が家ではケージの掃除は週一回ですが、多湿な時期はハンモックだけこまめに変えるようにしています。

カラッとした日はすかさず換気!

空気が動くとデグーも動く」。これは、筆者の言葉ですw。
湿度を下げる目的で換気する場合、部屋の2ヶ所は窓を開け、空気が通るようにしてあげましょう。

外の風が熱風、という日は無理ですが、気持ちのいい風が入る日はなるべく換気をすることで部屋の湿度は下がります。

我が家では、冷房、除湿、冷房、除湿……と空気の滞留する中で寝てばかりでだれていたデグーが、窓を開けるとみんなして一斉に働き始めます。

暑い日は空調できちんと室温を管理してあげることが大切ですが、カラッと風が気持ちいい日には窓を開けて、デグーの時計も動かしてあげるといいのでは、と思います。

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