デグーが毎日食べるごはんは、デグーの身体を作ります。
デグーに健康に長生きしてもらうためには、飼い主による食事の管理が不可欠。
気をつけてあげないと、日々の食生活が体調不良や病気の原因になってしまうこともあるのです。
本記事では、デグーの食事について解説していきます。デグーが食べてもいいものの他に、食べてはいけないNG食材もお伝えしていきます!
デグーは雑食じゃないですよ…!
デグーって、見るからにネズミです。実際デグーは齧歯類だし。
しかし、私たちが想像する“ネズミ”とデグーの性質はかなり違います。
ドブネズミのようなもろにネズミの動物たちは、虫とか肉とか果物とか、割となんでも食べられる雑食です。一方デグーは草食で、齧歯類の中でもチンチラとかカピバラとか「草原で草を食べている系」の動物の仲間なのです。
デグーは完全草食!
デグーは完全な草食動物です。
自然界に生きるデグーは草や木の葉、樹の皮などを食べて生きています。
デグーはやたらに表情が豊かなので、黙々と真顔でチモシーを食べる姿を見ると「え……大丈夫?あんまり美味しくない?」と心配になってしまうかもしれません。
「そんなのでいいの?」って感じますが、草食動物ですから草原で草をむしっているシマウマなんかと同じですね。
糖分過多に気をつけて
草食動物の中には果物や野菜を食べられる生き物もいます。
デグーも自然界では、果物の木を見つけると一目散に走っていって食べ始めるのだそうで、実は甘いものが大好きなんですよね。おうちのデグーに果物や野菜をあげると、目をキラキラさせて喜びます。
しかし、デグーは糖の代謝がとても苦手な生き物であると言われています。
(最近ではデグーの糖代謝に関して諸説あるようですが、どちらにせよ甘味は偏食の原因になるので極力控えたほうがいいと思います)。
特にドライフルーツ、スライスした生果実などは禁物で、糖尿病を発症する原因にもなってしまいます。
野菜の中にはデグーの健康をサポートするものもあり、適量であれば食べさせることが推奨されているものもあります。
野菜をあげたいときには、水分を極力排除した乾燥野菜がおすすめ。
デグーが食べられる乾燥野菜については、過去の記事を参考にしてみてください。
作り方について解説していますが「食べられる野菜」のリストも載せています!
▷デグーが泣いて喜ぶおやつ『乾燥野菜』の作り方!家にあるものだけで作れるよ
- デグーは完全な草食動物
- 糖質の高い食材は糖尿病の原因になる
- おやつに与えるのは乾燥野菜がおすすめ
デグーの毎日ごはんについて
ここからはデグーの毎日のごはんについて。
我が家であげているごはんのルーティンや、専門書で言われる適正量についてお伝えしていきます。
デグーの食事量は個体によってかなり差がある印象です。チモシー派のデグーがいれば、ペレットばかり食べたがるデグーも。
正解が見えず、「これでいいの?」と途方に暮れているデグ飼いさんも少なくないのではないでしょうか。
牧草(チモシー)は何をどのくらいあげればいい?
デグーの主食は牧草。基本は草を水をあげておけばOKです。
牧草と言っても食用の草はたくさんの種類がありますが、日本国内でコンスタントに手に入る“チモシー”が無難です。
チモシーには刈り時のタイミングによって、1番刈り、2番刈り、3番刈り特別されて売られています。
1番刈りは固くて栄養価が高く、3番になるとちょっと栄養価が劣るようですが柔らかくて食べやすいデグーもいます。
離乳直後や高齢デグーなど、草の咀嚼が負担になりそうなデグーには3番刈りを試してみるといいかも。
我が家は初代デグーを甘やかしてしまったせいで、牧草の偏食に苦労しました……。
▷デグーの主食・牧草チモシーの選び方!「何なら食べるの?」チモシー沼にいる飼い主さんへ
牧草は、食べ放題スタイルにしてあげます。
ケージに敷き牧草のように置いてあげるのが簡単ですが、尿がかかると食べなくなるので手頃な箱を使ってスペースを仕切ってあげるのがおすすめ。
1日の上限量は決めず、減ってきたら補充、という感じで大丈夫です。
お財布が痛いので、古い草を除くのを渋りがちな飼い主心ですが、おしっこで湿った草はガンとして食べないデグーがほとんどです。
おしっこ以外にも、梅雨に湿気ったチモシーはとてつもなく不人気。
カビることもあるので、乾燥剤を入れてなるべく湿気を防いで保存するのがよく食べてもらうポイントです。
とはいえ、ロスが多いと凹みますよね!
- チモシーをメイン牧草として与えるのが◯
- 1番刈り、2番刈り、3番刈りは硬さと栄養価が違う
- アルファルファは高カロリーなのでサプリメント感覚で少量あげる
ペレットの選びかたを知りたい!
デグーにとってのペレットは補助食品です。
あくまで主食は牧草のイメージで、我が家ではチモシーベースのペレットをメインペレットにあげています。
デグーのペレットとは簡単に言えば牧草を砕いて固めたもの。原材料がチモシーの商品もあれば、マメ科のアルファルファという植物でできたペレットもあります。
ちなみにチモシーはイネ科、アルファルファはマメ科。
マメ科のアルファルファベースのペレットをメインに据えてしまうと、個体によってはカロリーオーバーになってしまうこともあるので注意しましょう。
ペレットの適正量について考えた記事もぜひ参考にしてください。
▷デグーペレットの適正量は体重の5%って信じていいの?悩める飼い主さん集合
アルファルファは高タンパク、高カロリー。
牧草としてあげるときも、チモシーのように食べ放題にしてしまうのは肥満の元になるので気をつけましょう。
我が家ではアルファルファは弱っているデグーや出産前後のデグーによくあげていました。
生野菜を食べているデグーがいるけど、大丈夫?
キャベツやにんじんなど、生野菜を食べているデグー結構見かけます。可愛いですよね。
我が家では湿った食べ物が不人気なので、拝むことができない光景なのです。
生野菜自体には問題ないのですが、デグーはあまり食事から水分を摂らない動物です。
野菜から摂取した水分で体調によっては下痢をしてしまうこともあるので、嗜む程度の少量にしてあげましょう。
生チモシーとか、バジルとか、お庭からとってあげてるのめっちゃかわいいですよね!
▷デグーのおすすめおやつ図鑑!栄養サポートできる我が家の定番おやつを一挙公開
デグーの身体に悪い!NGの餌を紹介
ここからは、デグーにあげてはいけない餌、NG食材を紹介していきます!
彼らはノリがいいので、渡すとなんでも受け取って嬉しそうに食べてしまいます。
人間がしっかり管理してあげないと、かなりジャンクな食生活になってしまうことは想像に難くありませんね……!
ハムスターの餌はまじでダメ
「デグーフードの代用としてハムスターの餌はOKですか」という質問、ネットでよく見かけるのですが(流石に最近は減ったけど)ダメです。
どうしても代用品を使いたいのなら、せめてチンチラ用のペレット。
ハムスター用の雑食フードには、種や果物がモリモリ入っていてデグーにとっては肥満や糖尿病の元になってしまいます。
“フライドポテト”が原材料に書いてあるハム餌もありますので、注意注意!デグーは草食、ネズミは雑食!
デグーに食べさせてはいけないものリスト
ここではデグーに食べさせてはいけないものをリスト形式で紹介していきます!
後半ふざけているようですが、部屋んぽさせていると“うっかり食い”も起こりうるので気をつけてあげましょうね……!
食材 | メモ |
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ニラ、ネギ類 | 言わずと知れたペットNG食材!部屋んぽ中に小ネギの拾い食いトラブルも |
アボカド | アボカドはタネも含めてデグーにとってはNG。葉も毒だからあげちゃダメ! |
お米 | 炊いてカリカリになった米も生米も喜んで拾う!明らかに糖質高いので、部屋んぽ中は拾い食い注意。 |
コーヒー豆 | もうどう考えても苦いでしょ、と思うけど拾うと嬉々として食う!下痢が怖い!拾い食い注意。 |
ジャガイモ | ジャガイモは消化に不向きなNG食材。たまに輸入ペレットに入っていることがあるので注意。 |
生のタンポポの葉 | 市販の乾燥タンポポは熱処理されているけれど、道端の葉にはシュウ酸が含まれているのであげるのはNG |
消しゴム | 最高の歯応えのようで、拾うと絶対返してくれない!歯に刺さって取り上げるのも大変!まじで注意! |
人間のおやつ | 「これデグー好きそうだなw」って口元に持っていくと普通に食べちゃいます!全粒粉クラッカーとか |
チーズ | 動物性の食材はデグーにはNGです。 |
球根 | タネ系は食べられるものが多いけど、球根はNG |
ユリ科の植物 | これもペットNG食材としては有名ですね |
海苔 | これも拾うと食べちゃうんです!日本人しかまともに消化できないと言われている海苔、デグーにはNG! |
トイレットペーパーの芯 | かじって遊んでいるように見えて、たまに食べている子がいます。腸詰まりが心配なのでしばらく見てあげましょう。 |
デグーの食事は健康寿命に関わります
デグーはノリがいいので、飼い主から与えられたごはんをウキウキで食べます。
つまり、デグーの健康は飼い主の意識に委ねられているということ。
甘いものやジャンクなものを食べているときのデグーは本当に嬉しそうですし、「もっとあげたい!」と思うこともあるでしょう。
しかし嗜好性の高い食べ物ばかりあげてしまうと、肥満、糖尿病、偏食の原因になってしまいます。
突然、嗜好性の高いおやつを取り上げられたデグーは「なんであれがもらえないの……」と落ち込んでしまいます。「お前の血糖値のためだよ」なんて、本人に分かるはずがありませんから、かわいそうですよね。
ここは飼い主の方がグッと理性を保ち、デグーに日々バランスの良い食生活を提供してあげましょう。