デグーが食べると危険なものたち「えっ、これあげちゃダメなの！？」

デグーはいまだに研究途中の動物です。こんなに小さいのに、彼らの体についてわかっていないことがまだたくさんあるんですね。

なんとなくデグーに与えているものが、実は食べては危険なものであることはよくあります。

本記事では、これまでに知られているデグーが食べると危険なもの（毒性があったり体調不良の原因になるもの）を整理してお伝えします。
また、海外の飼育サイトで見つけた「デグーが食べると有害な木」の情報が筆者的にかなり衝撃でしたので、後半でシェアしていきたいと思います！

デグーが食べてはいけないものは意外と知られていない

デグーの飼育情報って、まだまだ少ないですよね。

デグーは犬や猫などと違い、ペットとして飼われるようになってからの歴史が浅いのです。

欧米では日本よりもやや早くデグーがペットにされてきました。
しかし海外でも、デグーを見てもらえる病院を探すのは大変だし、デグーの医学的根拠のある飼育情報を手に入れることは大変なのだそうです。

「これってデグーにあげてもいいのかな」と思ったとして、日本に住む私たちはどんなふうに判断するでしょうか。「デグー　（食べ物の名前）」でネット検索して少ない情報を頼りにしてみたり、SNSで同じものを食べているデグーを探したりすることが多いと思います。

まずは一般的に知られている“デグーが食べてはいけないもの”について。例えば有毒だったり、それ自体に毒がなくてもデグーが体調を悪くする可能性のあるものをまとめていきます！

生野菜は“下痢に注意”

デグーに生野菜を与えること自体は危険ではありませんが、量をあげすぎると下痢の原因になります。

体の小さいデグーにとって、下痢による脱水症状は命取りです。水分の多い餌をあげる場合、デグー本人が大喜びであったとしても適量にとどめてあげるようにしましょう。

「めちゃ美味しいけど、これ以上は下痢っちゃうからやめとくか…」ってデグーには判断できないのです。

おもちゃの“塗装に注意”

100均がまるでデグーのおもちゃの宝庫のように思える飼い主さんは多いと思います。

木製のボール、プラスチックの小箱、デグーにジャストサイズのミニチュア家具……。ところが「これ、おもちゃにいいかも〜」と思って何気なく購入した小物の塗装に鉛が含まれていると、デグーが中毒を起こしてしまうことがあります。

鉛は人間の赤ちゃんにとっても大変危険なので、最近ではあまり使われなくなってきています。しかし、安価な大量生産・海外製のものの中には、今でも鉛の入った塗料を使った製品が残っていることもあります。

歯が一生伸び続けるデグーにとって、かじり癖とは本能的なものです。
新しいものは「必ず齧る」という前提のもと、“ペットOK”と表記されたおもちゃを買うか、食品由来の塗料を使ったおもちゃを選ぶようにしましょう。これは思わぬ事故を防ぐためにも大切です。

“自然毒を持つ植物”に注意

「犬にタマネギはNG」という話は、犬を飼ったことがない方でもなんとなく知っている情報かと思います。

食品に含まれる特定の物質が、特定の動物にとって毒になることがあるんですよね。植物が「こいつには食べられたくないな」という動物に効くように、防衛のために持つ毒を「自然毒」と言います。

デグーは草食動物ですが、どんな植物でも美味しく食べられるというわけではないのです。

ここでは、デグーに有毒であることがわかっている代表的な自然毒を4つ挙げていきます。

ソラニン：じゃがいも

じゃがいもの皮や芽、緑色の部位に含まれている天然毒「ソラニン」。
じゃがいもの他にホオズキにも含まれていますので、例えば、秋のおしゃれな花束を部屋に飾る場合なんかも誤食に注意。

デグーがソラニンの中毒になると脈が速くなったり、下痢、神経麻痺、赤血球を破壊して貧血を起こすことがわかっています。

ハムスターでの動物実験では、奇形が発生する確率が上がったという報告も。ハムスター、教えてくれてありがとう……。

シュウ酸：ほうれん草、タンポポ

ほうれん草・たんぽぽの他に、クローバーにそっくりな“カタバミ”にも含まれている天然毒「シュウ酸」。いわゆる“アク”をイメージするとわかりやすいかもしれません。

シュウ酸を多く摂取してしまうと、血液中でカルシウムと結びついて、結石の原因になることがあります。

しかし、ほうれん草やタンポポの葉はデグーのおやつでも推奨されていますよね。我が家のデグーもみんな大好き。

これらを安全に与えられるのは、市販の小動物用のほうれん草やタンポポの葉が、きちんと加熱・乾燥処理されているため。つまり正しい方法でアク抜きできているからです。
道に生えているタンポポにはシュウ酸が含まれていますから、摘んであげたりしないように、市販のものをあげましょう。

アリルプロピルジスルファイド：玉ねぎ

タマネギ、ネギ、ニンニク、ニラなどのネギ属の植物に含まれる「アリルプロピルジスルファイド」。

アリルプロピルジスルファイドは、加熱しても毒性が消えません。主な中毒症状は、赤血球を破壊する“溶解性貧血”。これが原因でカリウムが血管に溶け出すと「高カリウム血症」で死亡してしまうこともあるのです。

以前、我が家のデグーが部屋んぽ中に落ちている小ネギを拾って食べていたことがあったのですが、何事もなく無事でした。おそらく、ほんの僅かだから中毒にまでは至らず大丈夫だったのだと思います。

玉ねぎとかニラって食卓に登場する頻度が高いですよね。
部屋んぽ前に食べこぼしが落ちていないかは要チェックですね……。

ベルジン：アボカド

人間には無害ですが動物には絶対NGである「ベルシン」は、1995年に存在が知られた新しい毒素。ベルシンはアボカドに含まれていて、動物が摂取すると下痢、嘔吐、呼吸困難、鬱血が起こり最後には死に至ります。

ちなみに身だけではなくアボカドの葉っぱもNG。
動物実験でうさぎにアボカドの葉を与えた結果、心臓不整脈と顎下浮腫の症状が出たあと死んでしまったそうです。かわいそう…、うさぎ教えてくれてありがとう……。

最近では観葉植物としてアボカドを種から育てる方もいます（筆者もやってる）。
葉っぱがたくさん生えてくるのですが、どうやらいい感じみたいでデグーが人目を盗んで食べようとするんですよ！

今までは「もう〜」くらいに思っていたんですが、絶対デグーに近づけないようにしようと思いました……。
▷デグーのおすすめおやつ図鑑！我が家の市販のおやつを公開

【海外サイトから】デグーが食べてもいい木、“食べてはいけない木”

デグーにかじり木を与えるとき、どんな基準で選んでいますか？

「いい感じの形」とか「いい匂い」とかで与えてしまうこともあるのではないかと思います。「木なら大丈夫」みたいな感覚、分かります。

実は木の中にもデグーにとって有害なものが存在するのだそう。
確かに、自然毒って木にあってもおかしくないですよね。

ここからは、デグーの情報が豊富な海外サイトからの引用で「デグーに無害な木、有害な木」という記事を翻訳して紹介します。

木材がペットに害を与えないかどうかを確認する必要があります。この記事では、デグーにとって安全な木材を探している方のために、何を避けるべきか、何が無害なのかについての情報を提供します。安全な木材は、デグーに噛ませたり、おもちゃを作ったりするのに適しています。

デグーのために木材を購入（または収集）する際には、オーガニックであること、農薬を使っていないこと、汚れを落としていることを確認してください（野菜ブラシを使い水で洗うとよいでしょう）。

また、化学的な処理や塗装はしないでください。一般的には、食品由来の染料を使用することができます。デグーのお手入れについては、常に慎重を期してください。おもちゃやケージアクセサリーの素材がわからない場合や、木材が安全かどうかわからない場合は、ペットに与えないようにしましょう。

Exotic Animal Supplies『Safe Wood for Degus – Toys, Chews, & Cages』

以下は、同じ記事でまとめられていた「デグーが食べてもいい木、食べてはいけない木」のリストです。

ひとつひとつにどんな理由があるか調べたわけではないので「へえええ〜」みたいな感じで、筆者と一緒に見てください。わりとショックなものもあるかも！

デグーが食べてもいい木

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えっ、軽石って食べて大丈夫なの？ほんとに……？
じゃあ爪削りできる軽石のステップをかじって食べているのは別に変なことではなくて、外さなくてもよかったのか……？

爪が痛いので設置 いい感じだったけど食べちゃうから撤収した

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デグーが食べてはいけない木

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いや、ありすぎw。本当ですかね、こんなにNGの木が多いと自然界で生きるのが大変なんじゃ……。

チーク、ウォールナット、コルクなんかは家具にもよく使われていて身近な木材ですよね。食べちゃうとよくないんですね……。

さらにたまげたのが「松ぼっくりNG」！あげちゃったことあります。可愛いし、喜ぶし、よくお土産にしていました。よくないのか……。
確かに言われてみれば、松って動物避けに使われることもある植物ですし、まあ良くは無さそうか。

ヒノキとか白樺って床材に使われる木材じゃないですか。生木がNGなんですかね？タンポポの葉みたいに、床材のチップも加熱処理してあったりするのかな……？