懐かないデグーとの暮らし方。仲良くなる方法と懐きやすいデグーの特徴について

懐かないデグーとの暮らし方。仲良くなる方法と懐きやすいデグーの特徴について

「デグーは頭がよく、人によく懐きやすい動物です」と、ペットショップのお姉さんにおすすめされたことがある方は多いと思います。

デグーは人の顔も自分の名前もよく覚えるので、人とコミュニーケーションが取りやすいペットです。
ただ、決して全部のデグーがベタベタに懐くというわけではありません。

本記事では、懐きやすいデグーの特徴や、デグーと仲良くなるためのステップ、どうしても懐かないデグーとはどういうスタンスで暮らしていけば良いのかについて考えていきたいと思います!

degubase筆者情報



懐くデグーと懐かないデグー

「デグー=懐く」という感覚で彼らと暮らしはじめると、期待外れに感じることがあるかもしれません。

実は「デグーは人によく懐く」とは「関西人はみんなおもろい」と同じくらい、主語がデカいお話なのです。

単頭飼いは一般的に“懐きやすい”

デグーを1匹、ひとつのケージで飼うことを「単頭飼い」、ケージに2匹以上同居させることを「多頭飼い」と言います。

単頭飼いの場合、他にコミニュケーションを取れる相手がいないので、必然的に飼い主と向かい合ってくれる傾向があります。多頭よりも早く懐くので、より付き合いが長く、絆が強固になる感じですね。

単頭飼いの方が懐きやすい、と一般的に言われるのはそのためでしょう。

実際、我が家でも単頭飼いのデグーは、デグー同士よりも人と過ごす方が落ち着いているように見えます。
デグーの多頭飼いについてまとめた記事はこちらにあります。
デグーの多頭飼いの注意点解説!スムーズな方法とデグーの相性について

多頭飼いでもよく懐く場合もある

ではケージ内に仲間がいる多頭飼いの場合、人間は用無しかといえばそういうわけでもありません。

ただ、デグー同士の世界が既にあるので、そこにお邪魔するスタンスでいることが大切です。
「ほーれ!飼い主だぞー!」みたいな感じで、若者のカラオケに突入する上司みたいなウザ絡みは禁物なのです。

  • 単頭飼いの方が早く懐きやすい傾向がある
  • 関わり方さえ間違えなければ多頭飼いでも懐く
  • しかしどんなデグーでも懐くというわけではない

【もはや哲学】デグーが懐くとは何か

デグーが懐くって具体的にどういう状態のことを指すのかな、ってちょっと改めて考えてみたいのです。

手に乗ったら?肩に乗ったら?名前を呼んだらこっちに来るとか、目と目で通じ合う的なこともあるかもしれませんね。

デグーは社会性が高く個性がはっきりしてるから…

デグーは鳴き声やおしっこでコミュニケーションをとり、群れで生活する動物です。

人間の3歳児くらいの知能があるのではと言われていて、齧歯類にしては賢すぎるほど周囲の状況を理解できるのです。
デグーの鳴き声で感情を読みとろう!感情別・鳴き声リストをご紹介

賢いぶん、主体・個性がはっきりしているのもデグーの特徴。
飼い主に対して「お前のことは嫌いじゃないけど、手には乗りたくないんじゃ」とか「自分の名前は理解しているけど、呼ばれて駆け寄るかはまた別の話ですね」みたいに、彼らなりに心地よい距離を決めて人間に接してくるんですね。

心地よいと感じる距離感は、デグーによってかなりまちまちみたいです。

懐き方には環境以外にも個体差がある

メスの方が警戒心が強いらしい」とか、単頭飼いだとコミュニケーション相手として人を選ぶことが多い」とか、懐きやすさに影響が出る状況は多々あります。

しかし「デグーに懐いてほしい」とか「懐かないデグーとこれからどうやって暮らしていけば良いんだろう」と考えている方にとって、注目すべきポイントは「デグー本人にとっての心地よい距離感はどこか」だと思います。

たとえば「うちのデグー、手には乗らないから全然懐いてない」なんて飼い主さんが思っていても、実はデグーからしたら「部屋んぽの時に、こいつの足の甲に乗っておやつを食べる時間が一番幸せ」って思ってくれているかもしれないのです。

  • “デグーが懐いた状態”とはデグー本人の心地よいと思う距離感によって変わる
  • 生態や環境によって懐きやすさの目安はある(飼育書読んでみよう)
  • 信頼はしているけど手には乗りたくない、とかあるかも

デグーの群れの一員になる方法

ここからは、先にもお伝えした「デグーの社会にお邪魔するスタンス」について。もう少し掘り下げて書いてみたいと思います。

というのも、デグーと人間との関係は、犬と人のような主従関係ではないようなのです。

デグーにとって人間は、あくまでも生活集団の一員であって「うわ、こいつちょっと変なやつだな」と思われると、たちまち距離を置かれてしまうのです!

デグーがドン引きする姿って見たことありますか?めっちゃ傷つきますよ!
デグーをベタ慣れにしたい飼い主さんに捧ぐ!デグーとマブダチになる方法

「デグーを懐かせる方法」は、「デグーに選ばれる方法」とおなじだと筆者が思う、デグーと仲良くなるコツは以下の4つ。

  • 追いかけ回さない
  • 近所のおじさんポジションを狙う
  • 目を合わせて会話する
  • たまに点呼を取る

追いかけ回さない

例えば、自分がご飯を食べたり砂浴び(お風呂)したりしている時に、いきなり手が伸びてきて追い回されたらどうでしょうか。鬱陶しいですよね。

「懐く動物=触れる」と思ってしまいがちなのですが、彼らにも予定があります
追いかけすぎるとウゼー奴と思われてしまうことも。

向こうから手に興味を持って寄ってきてくれるのを待つのがとても大切です。

近所の良いおじさんポジションを狙え!

同種のデグーでもなく、ご主人様でもない私たちは、デグーにとってどんな存在になれるでしょう。

答えは、「近所のおじさん」です

部屋んぽ中も追いかけ回すことなく、近くに来たら控えめにご挨拶。
デグーがまだ近くにいるようなら「どれ、おやつでも食べるかい?」みたいな。

「ぐへへへへ、肩に乗せて写真とるぜ!」とか、慣れていないデグーとの距離を無理に縮めようとするのは、とにかく良いことがない!避けた方が無難です。
デグーのおすすめおやつ図鑑!我が家の市販のおやつを公開

目を合わせて会話する

デグーとしっかり目を合わせて、優しく接してあげるとデグーが安堵するのがわかるはず。
目を見てお世話してあげると、絆が深まりやすくなる気がします。

また、会話してあげるのも結構大切。
「動物に話しかけるなんて」と思う方もいるかもしれませんが、大丈夫。みんなやっています。

デグーは聴覚に優れていて、音にびっくりしたり、耳から情報を多く得ています。
飼い主の声に慣れさせるためにも、よく話して声を聞かせてあげるとより身近な存在になり、群れの仲間にしてもらえる確率が上がります。

たまに点呼を取る

デグーとコミュニケーションをとる上で不可欠なのが、名前を呼ぶ行為です。

デグーは時間の差はあれど、ほぼみんな自分の名前を覚えます。(呼ばれて返事をしたり、寄ってくるかはまた別の話w 絶対に名前呼ばれているってわかってるのに、無視を決めこむデグーもいます)。

顔だけこっち向いたり、耳パタパタで返事したり。「ここにいます!」「大丈夫です!」みたいな点呼の意味を含めて、デグーの名前を時々呼んであげるとそれだけでもコミュニケーションになります。

触られるのが苦手で、撫でる系のコミュニケーションが取れないデグーでも、ストレスにならない程度の頻度でたまに点呼してあげると「こいつ、もしかして同じ群れ?」と検討しはじめてくれるのです。

触るよりも先に声かけがおすすめです。

懐かないデグーとどう暮らす?

デグーには個性がありますから、何をやっても懐かない子もいるかもしれません。

「草を変えるために手を入れただけなのに逃げ回るのが悲しい」とか「名前を呼んでも反応してくれなくて部屋んぽからケージに戻すのが大変」とか、心を開いてもらえなくて「大変だなあ」って思ってしまう。そんなデグーとの暮らしをしている方も決して少なくないと思うのです。

最後に、懐かないデグーにどのように接して暮らしていけば良いのか、考えてみましょう。

気長に関係を作ると時間が解決することも

デグーは長期的な記憶ができると言われています。
人にされた嫌なことを覚え、警戒するようになるというのは知っている方も多いのではと思います。

なにかミスってしまって、名誉挽回のために頑張っているという飼い主さんもいるかもしれません。

そう、名誉挽回ができるんですよね。すごいですよね。
デグーに嫌われているわけではない方にも言えることなのですが、デグーは人との関係を長期的な目線で判断しているように思います。

しばらく一緒に暮らして「こいつ信用できるな」とデグーがジャッジを下すタイミングがやってくるのですが、ここまでが通常より長い、警戒心の強いデグーもいるはずなのです。

我が家にも2年半くらいで急に懐いたデグーがいます。何かの拍子で心の扉が開いたのだと思うのですが、そういうこともあるようです。

ひとりと1匹のオリジナルな関係を築こう

我が家の7歳のベタ慣れデグーも、「写真撮りたいから手に乗って」と注文をつけると真顔で抵抗します。肩にも頭にも乗るけれど、手は絶対イヤ。虫を見る目で飼い主を見てきたりすることもあります。

何が良くて何がダメって、人間同士でも食い違うことがありますが、デグーと人ならなおさらかもしれません。

おうちのデグーの主義を把握して、飼い主さんとデグーだけのオリジナルの関係性が作れたら、たとえ手に乗らなくても“懐いた”と言えるんじゃないかな、と思うのです。

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