「デグーの可愛い動画でも見るか……」とSNSを開けば、手乗りでご飯を食べるデグ、名前を呼んだらニコニコしながらついてくるデグーを見かけますよね。
いわゆる「ベタ慣れ」と呼ばれるこの状態。
ベタ慣れデグーに憧れる飼い主さんは多く「デグーをベタ慣れにするステップ!」というコンテンツも見かけます。
ところで今は5匹いる筆者のデグー、同じ環境で生活していても懐き度にはかなり差があります。古株のオスデグー(7歳)は死ぬほどベタ慣れです。
本記事では「デグーをベタ慣れにする方法」について、経験に基づいたお話をしていきたいと思います!
興味のある方はぜひ参考にしていただければ……!
「デグーをベタ慣れさせたいかー!!」
「ベタ慣れ」ってそもそもどういう状態なのか?というと哲学のような問いですよね。
デグーってどのくらいまで人間に懐くものなのでしょうか?
- 名前を呼ぶとすっ飛んで来る
- 餌を手の上で食べる
- 手乗り・肩乗りができる
- 耳元でお喋りしてくる
- ナデナデができて、お返しのアマガミの強さも完璧
こんな感じになってくれると、部屋んぽを切り上げたい時には名前を呼べばこっちに来てくれるし、保定して体調チェックもできるのです。
可愛い、というメリット以外にも健康管理がしやすく、グッと飼いやすくなるのがベタ慣れの魅力……!
デグーはスキンシップの好みが激しい……!
しかし、懐いたらどんなスキンシップでもできるとは限りません。
例えば「抱っこができるけど手乗りがNG」とか、「添い寝できるけど手から餌は食べたくない」とか。
「アマガミはしたいけど、撫でないでくれる!?」みたいなデグーもいたりします。
妙な主張があるのがデグーですよね。我が家のデグーのスキンシップレベルを表にしてみました。
7歳 オス | 3歳 メス | 2歳 オス | 2歳 メス | 1歳 オス | |
---|---|---|---|---|---|
名前を呼ぶと来る | ◎ | ◯ | ◎ | × | ◯ |
手の平でごはん | ◎ | ◎ | ◎ | △ | ◎ |
手乗り | ◎ | ◎ | ◎ | × | ◎ |
ナデナデ | ◎ | × | × | × | × |
お返しの甘噛み | ◎ | △ | × | × | △ |
いや、思ったより懐いてないなw!
手の上で無防備にご飯を食べるけど、撫でようとするとすっ飛んで逃げていくのが末っ子。
ご飯があれば釣られてくれることが多いですが、それぞれのデグーにこだわりの距離感があるようです。
例えば、「手には乗りたくないけど、抱っこはアリ……」とデグーが思っているかもしれませんよ。知らんけど……。
デグーがベタ慣れになるまでの期間は?
デグーをベタ慣れにしたい飼い主さんから「どのくらいの期間でベタ慣れしますか?」という質問がたまに届きます。
「半年くらいで慣れる」と言われていますが、これも個体差だなあというのが経験からの感想。
お迎え1ヶ月くらいでお腹を出してオヤツを食べ始める子もいれば、2年一緒に暮らしていても未だ部屋んぽでカクカク動いているデグーもいます。
「うちの子、これ以上懐かないの!?」ということもなく、1年後に突然懐いたり、環境が変わることで懐くこともあります。
特に環境はデグーのベタ慣れに影響が大きい様子。
単頭飼いにした途端、人に寄ってくるようになったとか、在宅勤務で遊んであげる時間が増えたら懐きだしたなんてこともあります。
期間というよりは、デグーにとって人が身近に感じられた時に、懐き始める傾向があります。
気がつくというか、「あれっ、こいつもしかして群れの一員?」とデグーに思わせたら懐きの第一歩のはず!
デグーがベタ慣れになりやすいシチュエーションの真相
デグーのベタ慣れに大きく影響する「環境」について、掘り下げていきましょう。
ここでは、飼育書などで知られている「ベタ慣れシチュエーション」と「我が家のデグーの場合」を紹介していきます!
「単頭飼いがなつきやすい」の真相
これは本当だと思います。
多頭飼いでも懐くデグーはいますが、やはり単頭飼いに比べると「人間への依存度」が違います。単頭飼いのデグーからすれば、飼い主がこの世の全て。
ご飯もくれるし、遊んでくれるし、具合が悪い時は助けてくれる。
とにかくなんでも任せておけばいいマルチな存在こそが飼い主なのです……。懐きやすいですよね。
多頭飼いでもベタ慣れさせたい!という方は、「群れの仲間認定」を受けることを目指しましょう。
先輩風ならぬ、人間風を吹かせずに「私なんていなくても楽しくやられているのは承知なのですが、少し仲間に入れていただけますか……?」というスタンスを基本姿勢にするのがオススメ!混ぜてもらう感じでいきましょう。
また、片方が既に懐いている場合、後から来たデグーも懐きやすかったりします。
ルームメイトをよく見ているんですよね。
「デグーはオスが慣れやすい」の真相
性別は懐き度合いにそこまで関わらないと思います。
オスは温和、メスは攻撃的というデグーの基本的な性格が飼育書などで伝わっているのが由来だと思うのですが、懐っこいメスデグーもいっぱいいます。
我が家では、確かにメスの方が警戒心が強い傾向にあるかも。でももともとの性格なんじゃないかなと思いますw
筆者的には、オスは単頭飼いにされることが多いから、オスが懐きやすいような気がするのではないかな……と思うんですよね。
「生後すぐのデグーじゃないと懐かない」の真相
これ、そんなことないですよ!
ペットショップでも、生後半年以上経ってしまったデグーは「こんなに大きいともう懐かないんじゃない?」という理由でお迎えされにくくなってしまうそうです。
確かに、赤ちゃんの頃から飼った方がベタ慣れしやすいように感じますよね。しかし、我が家のベタ慣れデグーがおうちに来たのは生後半年を過ぎてからでした。
あと、生後1年のメスデグーを里親さんにお譲りしたこともありました。
この子は喧嘩ばかりで他のデグーとも人間ともあまりコミュニケーションが取れない子だったのですが、さらに半年後、里親さんから「手に乗るようになりました!」という写真付きのメールをいただきました。
1歳からでも懐いた例です……!
デグーとスキンシップする“場所が大切”説
まだ懐いていないデグーにとって、部屋んぽ中に触るのはややハードル高めです。そこで、まずはケージの中に人の手を置くところからスキンシップを始めることをおすすめします。
手を「入れる」じゃなくて「置く」……、ポイントは「手を動かさないこと」……!
撫でるためにケージ内を追ったり、こちらから撫でに行くのは慎重にしましょう。
「こんにちわ〜新しいデグーマウスですよ〜」みたいな感じでケージの中に手を出現させます。あなたの右手はデグーマウスです。しかも新参者の。突然ケージに入れられて、じっと戸惑っているのです。
すると、デグーが興味を持ってやってくるはず(来なくても追わない。そう、待つの)。本来、好奇心旺盛なデグー。ちょっと噛んだり、手で触ってみたりしてくると思います。それでも動いてはいけません。
多少痛い甘噛みをされても最低限の動きで耐えるのです。「添い手」です。
ケージというデグーが一番リラックスできる環境に「お邪魔する」スタイル、これぜひ試してみてください……!
▷デグーは部屋んぽさせるべき?手作りサークルと保護シートでトラブル解決!
「警戒よりも欲が勝る」飼い主の右手をチートにする方法
ケージにお邪魔するときに、手のひらにおやつを仕込むのもおすすめ!手土産を仕込めば、右手の株は上がるはず。
デグーってあんまり鼻が効かないのですが、おやつの匂いは敏感に察知します。
ケージにお邪魔する時は「あのこれ、つまらないものですが……」という感じで、タイミングを見て掌を開いてみましょう。
▷デグーのおすすめおやつ図鑑!我が家の市販のおやつを公開
デグーお宅訪問!オススメ手土産おやつを紹介
せっかくなので、我が家でデグーへの手土産にしているおやつをいくつかご紹介!
特に「大麦」の人気は凄まじく、手まで食べられてしまいますw
大麦は小さいのでデグーに芸を教える時のご褒美にもぴったり。
デグーの頭上で「くるん」と言いながら大麦で円を描くと真顔で回ってくれます
あとは、葉っぱ系、薄くてニャムニャムっと食べてくれるおやつは、おかわりをもらいに来てくれるのでおすすめ。
葉っぱ系おやつは健康志向のデグーに!
トマトのタネくらいの小ささで、栄養価が高い亜麻仁のタネ。
人間がつまむのが大変w 手のひらに乗せてあげるのがいいですよ!
みんな大好きベジドロ。
これを見せると奪い取って去っていくデグー多数!
スキンシップ用の場合、ペンチで粉っぽく砕いて少量ずつあげると「おかわりくださーい!」と、戻ってきてくれますよ。